【看護師試験の例題】
看護師として仕事をする上でのコミュニケーションの重要性と、それを踏まえてどのように仕事にあたっていきたいと考えるか、述べなさい。

【高評価の解答例】
 看護師は様々な人とのコミュニケーションが欠かせない仕事だ。患者さんに体調を尋ねたり家族に病状を伝えたりすること、医師の指示を患者さんに正確に伝えること、同僚の看護師など他の医療スタッフと連絡を取り合うことなど、仕事のあらゆる場面でコミュニケーションが必要となる。もし十分なコミュニケーションがなければ、患者さんに正確な情報が伝えられず、患者さんのニーズもくみ取ることができない。他の医療スタッフとも連携が取れず、最悪の場合、医療ミスにつながる可能性もある。このように、看護師の仕事にとってコミュニケーションは極めて重要なものである。
 私はこのことを踏まえ、病院の中で積極的にコミュニケーションを取っていきたい。患者さんとの関係で言えば、「体調はいかがですか?」「何かあったらいつでも言ってくださいね」といった日々の声掛けはもちろん、忙しい時でも患者さんの訴えに耳を傾け、共感の姿勢を示していきたい。
 さらに、医師や同僚の看護師、理学療法士など他の医療スタッフとも密にコミュニケーションをとっていきたい。仕事が始まる前や帰る時の挨拶など基本的なことはもちろん、必要な連絡や報告はすぐにすることを心がけたい。看護師は患者さんの一番身近にいる存在である。患者さんの細かな体調変化や心理的な変化を他のスタッフにも伝え、共有することを実行していく。また、仕事の中で発生したミスや、ミスをしそうになった事例は速やかに上司やスタッフに伝えることが大切だ。そうすることでミスへの対処が早まり、再発を防ぐことも出来る。このほか、カンファレンスの場では、他の人の意見をよく聞き、自分からも気づいた点は積極的に発言していきたい。
 私はこれらの事を実践して、病院スタッフの一員として積極的にコミュニケーションを取っていく。そのことによって、患者さんや病院に貢献できる看護師となる決意である。

採点者の評価ポイントとは?

この答案が高評価につながる理由は、下記の7点です。

1 問題文の指示を理解して書いている
2 答案のバランスが適切
3 取り組む内容を具体的に書けており、あいまいさがない
4 取組みを多面的に提示出来ている
5 答案の流れが整理され頭に入り易い
6 自信をもった言葉遣いで書けている
7 看護師として、意欲的な言葉で締められている

「手書き」にかかる時間の目安

実際に鉛筆で原稿用紙に書くという作業は、意外に時間がかかるものです。最近は、手書きで文字を書くことが少ないため、慣れておく必要があります。自分で時間を計って、どれくらいかかるのか確かめておきましょう。

ちなみに、手書きにかかる時間の目安は、下記が一般的です。

・800字→30~35分
・1200字→45~50分

言葉遣いを考えたり、消しゴムで消して書き直したりしていると、これくらいの時間はかかるものです。これに、最終チェックの時間を5分積んでおき、残りの時間で、問題を読むところから下書きの作成までをやらなければなりません。

試験時間内に絶対書き終えなければならないのですから、下書きに配分していた時間をオーバーしたら、本番ではもう原稿用紙に清書し始めるしかありません。そうならないために、試験日が近くなったら、実際に時間を計って書く練習をしておきましょう。

『落とされない小論文』では、病院採用試験対策はもちろん、各種試験に備えた必須知識をまとめた「超頻出テーマ18・瞬速理解表」を掲載しています。各試験の頻出テーマを厳選したうえで、各テーマの背景、原因、課題、今後の対策までを「箇条書き」で整理しました。効率的に、多くの出題に対処することができる資料です。

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ぜひ、直前対策に使い倒してください。

※参考記事
「読んですぐ伝わる文章」の3大条件