私たちの染色体は、二重らせん構造をした遺伝子が寄り合わさってできています。
 染色体がほどけないように、その末端を留めているのが「テロメア」です。
 靴ひもの先にある「プラスチックのキャップ」をイメージしていただくといいでしょう。

なぜ、身体が30代の若さなのに、脳が50代レベルに「老化」した人がいるのか?

 このテロメアの長さは、老化のバロメーターとなることがわかっています。
 たとえば、新生児のテロメアを100とすると、35歳では75、65歳では48くらいにまで短縮が進んでいます。
 年齢は同じなのに、「ずいぶんと老けて見える人」と「やけに若い人」がいるのは、たいていの場合、テロメアが長かったり短かったりするのと関係があるのです。

 当然ながら、「脳の老化」にもこのテロメアの長さが関わっています。

 つまり脳を若く保つためには、この遺伝子構造を長いまま維持することが必要なのです。
 実際、アルツハイマー病患者の脳を調べると、テロメア短縮が著しく進んでいるのが確認されます。

 テロメアの長さを決めているのが、テロメラーゼという酵素です。
 適切な運動や健康的な食事、十分な睡眠など、巷で言われる数々の「アンチエイジング法」が有効なのは、これらがテロメラーゼ分泌やテロメア伸長を促すのと無縁ではありません。

 一方、この酵素の分泌を促すうえで、いま、「あるもの」が注目を集めています。
 それが何か、ご存知でしょうか?