「脳の若さ」を保つ、世界一シンプルな方法

 答えは、瞑想です。とくに、欧米で大流行しているマインドフルネスという瞑想法には、脳と身体に対する老化防止効果が確認されています。

 ・初心者でもたった6日間のマインドフルネスでテロメラーゼの活性が高まった
 ・8週間のマインドフルネスで大脳皮質の厚さが増した
 ・注意や感覚処理に関わる脳部位で、老化による脳の萎縮にも効果があった
 ・記憶に関する脳部位の密度が増加した

 瞑想を適切なかたちで継続すれば、「大人の脳でも成長し続けられる」ということが、さまざまな科学的根拠とともに実証されつつあるのです。

 そこでまとめたのが、最新刊『脳が老いない世界一シンプルな方法』です。
 今回は「老化の科学」のフロンティアをご紹介しながら、マインドフルネスをはじめとした、「脳の老化」を克服する具体的メソッドにまで踏み込ませていただきました。

 日本のみなさんが「長持ちする脳」を手に入れるうえで、本書を多少なりともお役立ていただければ、著者としても大変うれしく思います。

久賀谷 亮(くがや・あきら M.D. / Ph.D.)
なぜ、身体が30代の若さなのに、脳が50代レベルに「老化」した人がいるのか?

医師(日・米医師免許)/医学博士
イェール大学医学部精神神経科卒業。アメリカ神経精神医学会認定医。アメリカ精神医学会会員。
日本で臨床および精神薬理の研究に取り組んだあと、イェール大学で先端脳科学研究に携わり、臨床医としてアメリカ屈指の精神医療の現場に8年間にわたり従事する。そのほか、ロングビーチ・メンタルクリニック常勤医、ハーバーUCLA非常勤医など。
2010年、ロサンゼルスにて「TransHope Medical」を開業。同院長として、マインドフルネス認知療法やTMS磁気治療など、最先端の治療を取り入れた診療を展開中。臨床医として日米で25年以上のキャリアを持つ。
脳科学や薬物療法の研究分野では、2年連続で「Lustman Award」(イェール大学精神医学関連の学術賞)、「NARSAD Young Investigator Grant」(神経生物学の優秀若手研究者向け賞)を受賞。主著・共著合わせて50以上の論文があるほか、学会発表も多数。趣味はトライアスロン。
著書に『脳が老いない世界一シンプルな方法』『世界のエリートがやっている 最高の休息法』『脳疲労が消える 最高の休息法[CDブック]』、監訳・解説書にジャドソン・ブルワー『あなたの脳は変えられる』(以上、ダイヤモンド社)がある。