外国人が気になるのは
日本人の体臭よりも口臭

 ミドルエイジになると、生活習慣の乱れ、ストレス、油や糖分、アルコールの過剰摂取、中性脂肪の増加などによって、皮脂が酸化(劣化)しやすくなると、桐村氏は指摘する。

「簡単に言うと、皮脂分泌を過剰にし、その皮脂を酸化(劣化)させるライフスタイルが問題です。例えば睡眠不足や運動不足、ストレスは、いずれも体に酸化の原因となる活性酸素を増やします。また、現代人は加熱すると酸化(劣化)してしまうサラダ油系の油やマーガリンなどの油を日頃から取りすぎている。これも『加齢臭』の原因といえます」

 前述の通り、多くの日本人にとって、周りに迷惑をかけていると感じるにおいは体臭だった。しかし、意外な事実として、実は外国人からすると、日本人は体臭ではなく口臭がきついと思われている。
 
「日本人は『体臭は欧米人の方がきついはず』だと思っていて、それは確かな面もあります。しかし、外国人が問題にしているのは口臭なのです。在日外国人の7割が『日本人の口臭にガッカリした』と答えた調査もあります。35歳以上の日本人の8割が、口臭の最大要因になりうる何らかの程度の歯周病にかかっているとされていますが、医療団体のオーラルプロテクトコンソーシアムによれば、9割の日本人は『自分は歯周病ではない』と回答するなど無自覚。認識に乖離があるのです」

 また、日本人の歯周病が多い原因として、日本はアメリカやスウェーデンのような予防歯科先進国と比較して、歯のケアに対する意識の低さがあるという。

「日本の場合、歯科医院に通う目的は『虫歯治療』ですが、アメリカやスウェーデンでは、『予防』のために通院するのが一般的。歯周病を防ぐには、歯間ケアが非常に大事なのですが、2014年のライオン株式会社の調べでは、デンタルフロス(糸ようじ)使用率がアメリカ60.2%、スウェーデン51.3%だったのに対し、日本は19.4%と極端に低い。この要因として考えられるのは、日本では歯科で歯のケアに関する適切な指導を受けていないことが大きいと思います」

 ほかにも、アメリカとは違って、日本は国民皆保険制度で、病気になっても国が治療費を負担してくれるという考えが当たり前になっているため、歯科予防がおろそかになっていることも原因と言えそうだ。