消費税再増税の悪影響緩和策に
大きな効果が期待できない4つの理由

 したがって、もし消費税再増税を本当に予定どおり行なう場合、その日本経済への悪影響を最小化できるよう、財政出動などの政策を総動員すべきと思いますが、この点についても、現状明らかになっている政策だけで本当に悪影響を払拭できるか、疑問と言わざるを得ません。

 第一に、軽減税率が低所得者層への増税の悪影響を軽減すると説明されていますが、これは本当でしょうか。軽減税率の恩恵が大きいのはむしろ高所得世帯となる可能性の方が、高いのではないでしょうか。

 というのは、高所得世帯ほど、成城石井のような高級店で高価な食料品を日常的に買っていると考えられるからです。それに対して、低所得世帯の多くはスーパーでバーゲンの食料品を必要最低限買って、家計をやりくりしているはずです。軽減税率の恩恵を受ける買い物の量と金額は、高所得世帯の方が大きいのです。

 かつ、低所得だけど残業が多くて忙しい共働き・単身世帯の人になると、家でご飯をつくるより吉野家などの安価な飲食店で済ますことも多いと思いますが、外食は軽減税率の対象外です。

 つまり、軽減税率は低所得世帯よりも高所得世帯にメリットが大きい可能性が高いのです。だからこそ、多くの経済学者は軽減税率には反対しているのです。それよりも、特にマイナンバーで所得の捕捉が容易になっていることを考えると、一定水準以下の低所得者を対象に政府が給付金をバラまくほうが、よほど低所得者層への消費税増税の悪影響を軽減できるはずです。