「ドロップアウトした人は劣等感を持っています。なんとか浮上したい、世間に認められたいという欲求が強いのです。成果が伴えば、彼らは爆発的なパワーを発揮してくれます。一気に駆け上がる力を秘めているんです。そういう研修生をたくさん見てきました」

無料の寮で共同生活
早起きや身だしなみも学ぶ

リバースラボで研修生として働く小柴樹さん。大学中退後、研修生を志願し、現在はセクション・マネージャーに昇格。50万円の月収を得ている

 リバースラボには、現在、16軒の寮があり、研修生は共同生活を送りながら、実務に励んでいる。当番制で食事を作り、掃除や洗濯なども自分たちで行う。寮費は無料だ。

「朝早く起きる、身なりを整える、きちんと食事をする。こういった当たり前の習慣を身につけていくことが、非常に大切なのです。ドロップアウトした人の中には、自分がこうなったのは他人のせいだ、社会が悪いと考えているケースがよくあります。自宅にいると、どうしてもネガティブな思考から抜け出せません。ですから、まず基本的な生活を立て直し、嫌なこと、面倒くさいことに取り組んでいく中で、人間性も身につけていくことが必要。私はそう考えています」

 中卒、高校・大学中退などの“ドロップアウト人材”は、毎年50万人も生まれている。18歳から29歳までの合計は500万人にも上る(総務省統計局等のデータ)。膨大な数字だ。

「いま、労働市場の人手不足は深刻です。そのため、企業は主婦層やシニア層の雇用を積極的に進めていますが、まずは、訓練を積んで社会に再デビューを果たしたドロップアウト人材を活用していくのが、近道ではないでしょうか」

 来春には、2年の訓練を終えたリバースラボ1期生が卒業をする。これからの活躍が大いに楽しみである。

(吉田由紀子/5時から作家塾(R))