逆境のときこそ「整理・整頓・清掃」10の効用

 私自身が実感している、ビジネスにおける「整理・整頓・清掃」10の効用についてまとめてみる。

1 職場がきれいになり心地よい気持ちになれる
2 職場の安全と衛生のレベルが向上する
3 設備や機械が長もちする
4 ものを大切にする気持ちが育まれる
5 捜しものがすぐに見つかる
6 職場のみんなで掃除することにより、職場内に良好な人間関係がつくられる
7 お客さまから見た職場のイメージがよくなり、営業増進につながる
8 段取りの大切さを学べる
9 いろいろなことに気づくようになる
10 いま、何をしなければいけないかがわかる

 個人的な実感としては、10「いま、何をしなければいけないかがわかる」ということが、整理・整頓・清掃の効用の最たるものだと思う。

 身のまわりの整理・整頓・清掃は、頭の整理・整頓・清掃につながる。いま何をいちばん優先すべきか、いま何がいちばん重要かが見えてくるのだ。

 最後に、掃除といえばこのひと。
 イエローハットの創業者で、掃除の伝道師といわれる鍵山秀三郎(かぎやまひでさぶろう)氏の言葉でこの項を締めたい。

掃除を始めたからといって、すぐ儲かるというようなことはありません。
ただ、掃除をして環境をきれいにしますと、場の雰囲気が穏やかになります。
穏やかな環境は、心の荒みをなくし、怒りを抑える効果があります。
特に、逆境のときは身の回りをきれいにしておくことによって、
救われるような気持ちになるものです。
掃除の大きな効用です。

 (鍵山秀三郎著、亀井民治編『鍵山秀三郎「一日一話」』)

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