『ぼくは日本と戦争するなら、最前線に行く。
しかし、日本が災害にあったら最初に助けに行きたい』

 印象的だったのは、『ぼくは日本と戦争するなら、最前線に行く。しかし、日本が災害にあったら、いちばん最初に助けに行きたい』といった熱血ツイートすら見られたことです。日本にいる中国人留学生の中にも、定期的に被災地にボランティアに行く人たちが出てきています。

 2011年という年は高速鉄道事故もそうですが、社会の“真実”がウェイボーを通じて明らかになると多くの中国人が実感したことは確かでしょう。またウェイボーを通じて同じ気持ちを持った人間がつながることを知ったんだと思います」。

2011年に最もシェアされたトピックスの2位は東日本大震災。「日本のために祈ろう」(中国ビジネスヘッドライン主催「微博徹底活用セミナー」2011年12月14日資料より)

 

――ユーザーの70%が30歳以下ということもあって、中国の若い世代のまっすぐな正義感の発露の場になったのでしょうね。社会に不正がはびこっているから、何かモノ申したいという気分が今の中国には充溢しているように思います。他には日本に関する話題で何が人気がありますか。

「やはりアニメなど、日本のサブカルチャー関連が多いです。基本的に日本に関心がある若い世代の動機は、日本語の勉強のためにウェイボーで日本人の友達を作りたいとか、自分の好きな日本の文化をもっと知りたいとかいう感じでしょう。

 たとえば、日本語教師が主人公で外国人留学生との交流を描いたコミックで、以前ドラマ化された『日本人が知らない日本語』のような作品はウェイボー上でもよく話題になります。彼らはネットを通じて、驚くほど日本のアニメやドラマの情報を知っています。ある女の子から、日本では節分に豆をまくという風習を『クレヨンしんちゃん』で知ったと言われたことがあります。サブカルチャーが日本理解のための基本的な情報源となっているのです」。