ヨーロッパでは食品ロス削減への
取り組みに力を入れている

 井出氏によると、日本に比べて、イギリス、イタリア、フランス、ドイツなどのヨーロッパ諸国では、食品ロスを減らすための活動にかなり力を入れているという。

 たとえば、イギリスの大手スーパー、テスコでは、独自に調査を実施し、複数の商品を格安で売る“まとめ売り”は廃棄されるケースが多いことがわかり、食品ロスを減らす観点からそのような売り方をやめたという。

 フランスでは、2016年2月に「食品廃棄禁止法」が成立。400平方メートル以上の敷地面積を持つ大型スーパーでは、賞味期限切れ食品や賞味期限が近付いている食品の廃棄が禁止されることになり、その代わりにチャリティー団体やボランティア組織などへ寄付するよう努力義務が課せられるなど、徹底している。

 日本でも、徐々にではあるが、売れなくなった食品を生活困窮者に配布するフードバンクや、レストランや飲食・小売店で余った食品を月額定額やその都度支払いでテイクアウトできるアプリサービスなどが開始されている。

 この1月11日には、農林水産省が小売業者の団体に対し、昨年売れ残りが大量廃棄されて問題になった恵方巻きについて、廃棄削減を呼びかけるなど、食品ロス対策に本腰を入れつつある。

 ただし、国や事業者だけに任せるべきではない。日本の年間食品ロス646万トンの内訳は、事業者が357万トン、消費者が289万トンである。消費者の側も正しい知識を学んだ上で、食品ロス削減に取り組んでいく姿勢が必要になるだろう。