ホンダは2021年中に英国工場での生産を終了することを発表した
ホンダは2021年中に英国工場での生産を終了することを発表した Photo:AP/AFLO

衝撃の大きな
ホンダ英国工場の生産終了

 ホンダの八郷隆弘社長が19日、緊急会見を開き英国工場での生産を2021年中に終了することを発表した。メイ英国首相が直ちにホンダに対して「失望の意」を表明するなど英国現地に衝撃を与えている。

 3月末に迫った英国のEU(欧州連合)離脱(ブレグジット)のこの時期に、なぜホンダは、あえて英国工場からの撤退を発表したのか。八郷ホンダ社長は「グローバルな生産適正化のため」と発言し、英国のブレグジットを考慮したものでないことを重ねて強調した。

 ホンダは、この英国工場とともにトルコ工場も21年中に生産を終了させることも発表。四輪車のグローバル事業体制の改革のほか、二輪車の開発機能を研究開発子会社の本田技術研究所からホンダ本体に統合することも発表したのだ。

 加えて、役員人事も刷新。空席であった会長職に神子柴寿昭専務を昇格させ、本田技術研究所の松本宣之社長(ホンダ専務)の退任を発表している。

 ホンダの八郷隆弘社長は、この会見で「急速な事業環境の変化を踏まえて四輪車・二輪車・パワープロダクツの各領域で4月からの来期の運営体制を刷新するとともに、グローバル四輪車生産体制の一環として欧州の生産体制の見直しを行うことにした」と述べた。

 これらホンダの発表内容と八郷社長が会見を行った内容をみると、就任から4年を経過し6月から5年目を迎える八郷ホンダ体制が「総仕上げの時期」に入ったと受けとめることができる。

 八郷社長は、伊東前社長のグローバル拡大路線からの修正を進めてきた。つまり、現在の過剰な世界生産能力を適正化するために、生産基地撤退に踏み込んで収益力向上に結びつけること。これに加え、“自動車大転換時代”への生き残りのために布石を打って、「ポスト八郷体制」につなげる経営戦略を打ち出したということであろう。