「火の九紫」の子はこう伸ばす!

 最後は「火の九紫」です。
 九紫の子だからこそのコミュニケーション力を身につけさせるには、大勢の人の前でスピーチさせることが一番かもしれません。

 九紫の役割は太陽にように、人々の心をぽかぽかと照らすことです。
 太陽は、日光を届ける人や動物を選びますか?
 選びませんよね。全世界に光を届けます。

 一見、スピーチというと、表現力の方かと思うかもしれませんが、九紫の人の場合はちょっと違うのです。

 九紫の人は、全体に向けて話をしながらも、いろいろな人の顔色を客観的によく見ています。

 最初は無理かもしれませんが、慣れてくると、「あの人はよく話をうなずいて聞いているな」「あ、あの人は下を向いて眠そうにしてる」「あっちの人は意識が上の空だな」など、本当に細かく見えてくるのです。

 情熱の中にも、優れた客観性を持つ九紫ならではの能力なのですが、全体スピーチを重ねていき、この能力を極限まで鍛えると、一対一の小規模のコミュニケーションなんて朝飯前になります。

 相手の顔を見た瞬間、声を聴いた瞬間、顔色を見た瞬間、その人が何を考え、求めているかがひらめいてしまうので、自然と、その時、その場所で、その人との距離を縮めるのに最適なコミュニケーションをとれるようになるのです。

 そして、表現力を高めるには、もちろんスピーチも有効なのですが、「興味のあることに対して一芸を極めること」が九紫の子どもの表現力を高めるのに適しています。

 九紫は三碧と同じで芸術肌の人間が多いです。
 想像力に富み、発明家が多いことでも有名です。
 人が今まで作っていないものを世に出すことで喜び、最高の自己表現だと感じる人の割合が圧倒的に多い傾向があります。

 ですので、その意思を親御さんが尊重してあげれば、どんどん自信がつき、「一人の創作家、発明家」として、自分の能力を惜しみなく社会に還元していくでしょう。

 アーティストならば、次第に名前も売れてくるはずです。

 宇多田ヒカル、米津玄師、手塚治虫、スティーブ・ジョブズ、彼らもみな「火の九紫」です。
 ぜひ、あなたの九紫の子にも、創作力を高めるように教育をしてみてください。
 もしかすれば、時代を引っ張るアーティストに成長するかもしれませんよ。

 では、今回はここまでとします。
 次回は知性系である「一白・四緑・七赤」の子たちにとっての「コミュニケーション力・表現力」の最高の高め方をご紹介するので、楽しみにしてください。

中野 博(Hiroshi Nakano)
信和義塾大學校創設者兼塾長、経営コンサルタント
早稲田大学商学部卒業。ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院ブランディング実践講座エグゼグティブコースを修める。ハーバードビジネススクールでは経営学を学ぶ(いずれも短期集中型の経営者クラス)。1992年、地球サミットに国連認定ジャーナリストとして参加したことを契機に環境ジャーナリストとして活動。1997年の地球温暖化防止京都会議を機に、株式会社エコライフ研究所設立。環境ジャーナリストとしての取材・分析力と経営コンサルタントとしての提案力をベースに、800社以上を環境ビジネスに参入させ成果を挙げる。その傍ら、住宅、環境を軸にした本を多数出版(本書が30冊目)。講演依頼も多く、国内外で2000回以上の実績。2005年、教育研修会社の株式会社ゴクーを設立。1万人のサンプリングを体系化した『9code(ナインコード)』をもとに、信和義塾大學校で指導にあたるほか、企業や各種組織で『9code』を利用したコンサルティングや人材活用研修も多い。現在、信和義塾大學校は、世界6ヵ国20都市以上にあり、塾生は700名超。