体育会系文化は平成で消えるのか写真はイメージです Photo:PIXTA

体育会系の学生は就活に有利なのか

 2019年4月1日、平成に次ぐ日本の元号が「令和」となることが発表された。5月1日には、いよいよ新しい元号での時代が始まる。平成の間に日本社会は大きく変化してきたが、今、岐路に立たされているのが「体育会系」という概念である。

 筆者(昭和57[1982]年生まれ)が中学・高校生の頃は、部活動で根拠のない指導が行われることがまだ多かった。「練習中は水を飲んではいけない」なんてルールも存在して、筆者が所属していたバスケットボール部では、暑さの中でもパフォーマンスを発揮できるようにと、酷暑の中、体育館を締め切って練習を行っていたこともある。

 バスケ部では、走りながらパスをつなぐ速攻の練習がある。シュートを決めた後にリバウンドを拾い、プレイヤーが入れ替わりつつ、連続で往復を繰り返す練習だ。ある時、顧問の先生がその練習中に校内放送で呼び出され、来客の対応で席を外した。その間、1時間半くらいだろうか。顧問が「止め!」と指示を出すまで続けるルールがあったため、わたしたちは水も飲まずにヘトヘトになりながら速攻の練習を続けた。体育館に戻ってきた顧問は、「お前ら、まだやっていたのか」と呆れていた。