商権を失うのは、自分の甘さが原因

 経営危機が起きてしまうのは、

「日々刻々と移り変わる経営環境に対応できていない」
「利益率や受注率が減少しているのに、社内で数字の共有がなされていない」
「社員の危機感が薄い」

 など、いくつもの理由が考えられますが、
 経営危機を引き起こす最大の課題は、
「外部環境を理由にして赤字を容認する」
 ことだと思います。

 企業の経営者は、自分たちの結果に対し、外部の責任にするわけにはいきません。

 外部環境のせいにすると、「自分たちがいくら頑張っても、状況は好転しない」と考えるようになり、社員のモチベーションが低下します。

 商権を失うのは、海外メーカーのせいでも、社員の裏切りのせいでも、ライバル会社のせいでもありません。

 すべて、自分(自社)の甘さが原因です。

 日本レーザーが25年連続黒字なのは、
 社員全員が「いつ、商権を失うかわからない」という健全な危機意識を持って、
 改善を怠らなかった
からです。

「25の修羅場」の詳細は、第1回連載「倒産寸前から売上3倍、自己資本比率10倍、純資産28倍!「25の修羅場」が「25年連続黒字」をつくった理由」をご覧ください。
 きっと、私が血反吐を吐きながら、泥水を飲みながらのここまでのプロセスの一端を垣間見れるかと思います。