損益分岐点を低くする5つの方法

 あなたの会社の損益分岐点が算出できたところで、次はどうするか。

 損益分岐点を低くすればするほど利益が出るということなので、低くする方法を考えればよいわけです。

  (1)固定費を削減する
  (2)限界利益率を上げる=変動費比率を下げる
  (3)変動費を削減する
  (4)売値を上げる
  (5)売上数量を増やす

「当たり前のことばかりだ」と怒られそうですが、この5つがそれです。現実に実行するのは難しいですが、それぞれの項目を1つずつ地道に検討し、確実に実施していくことが大切です。

 (1)では地代家賃の引き下げ交渉、低い家賃の場所への移転、賃借面積縮小、役員報酬のカット、リース物件の縮小など、(2)と(3)では製品の製造方法の変更や仕様変更、原材料の変更、原材料の購買ロットを増やして価格低減させる、メーカーとの原価引き下げ交渉を通した原価削減、クレジット手数料の引き下げ交渉、運送会社の集約と運賃引き下げ交渉、パート・アルバイトのシフト制を精緻化する(売上高に比例させるべく勤務時間を日々調整する)など。まだまだあるはずです。

 (4)は、デフレの時代に何をバカな、と言われそうですが、製品・商品の価値=品質(色・柄・形・デザイン・原材料など)を上げて消費者を納得させられれば売値を上げられるはずです。実行不可能なことはないと思います。また従来品であっても、売値を上げるものと下げるものを作ってメリハリをつけ、それらをミックスした結果として全体の売上平均単価を上げるということでも可能です。