EUが掲げているCO2削減目標を達成には
再生可能エネルギーのシェアを57%に高める必要

 短期間で急激にシェアが拡大すると予測する理由は、太陽光発電モジュールの設備価格が下がったからだ。昨年は、設置コストが17年比で30%弱も下がった。猛暑だった昨年の夏は、太陽光発電にとっては追い風だった。

 石炭の利用率は減少傾向にある。18年は前年比8%減で、一時的に上昇した12年との比較では40%減である。EU内では、スペインとドイツが石炭発電を30年代までに廃止する方針を打ち出しており、今後も発電への利用は減少すると見られている。一方、ポーランド、チェコ、ブルガリアなど、10年以降も石炭発電のシェアがほとんど変わっていない国もある。現在も重要な発電エネルギーという位置づけだ。

 EU全体で見ると、こうした石炭=ハードコール利用が減少する一方で、水分など不純物の多い褐炭はなかなか減らない。18年は前年比3%減にとどまった。近年で褐炭発電シェアが最大になった12年と比べても、昨年までの6年間で約10%しか減少していない。

 とくにドイツは世界最大の褐炭産出国であり、発電への利用量を見ると、EU最大規模になる。石炭に比べて発電段階でのCO2発生量は少ないというメリットはあるが、ドイツをはじめEU諸国では日常の基礎電力をかなりの比率で褐炭が支えている。

 現在、EUが掲げているCO2削減目標を達成するためには、発電分野での再生可能エネルギーのシェアを57%に高める必要がある。しかし、昨年のデータだけを見ると、発電コストは1メガワット当たりで45~60ユーロ(約5650~7530円)上昇した。その背景は石炭・褐炭と天然ガスの価格上昇だ。