大事にしたい毛皮からウールのセーター、普段着のシャツまで、衣類といってもさまざま。でも、まあ同じ衣類だからと、すべての引き出しや衣装ケースに、同じタイプの防虫剤を入れている人もいるのではないか。しかし、防虫剤にはいろいろなタイプがあって、効能が異なり、衣類の向き不向きも違う。うまく使い分けなければ、高い防虫効果が得られないどころか、トラブルを起こしてしまうかもしれない。

 防虫剤には大きく分けて4タイプがある。1つは「ピレスロイド系」と呼ばれるもの。防虫剤といえば、独特の臭いを連想するが、このタイプは無臭であることから、最近の主流になっている。効き目がある程度長持ちすることも特徴で、効果が約6~12ヵ月間続く。

 ピレスロイド系は臭いを気にしなくていいので、普段よく着る衣類にぴったりだ。防虫剤はほかのタイプと併用すると、化学反応によって、衣類の変色やシミを引き起こすことがあるが、ピレスロイド系だけはほかの防虫剤とも併用できる。ただし、銅を含む金属ボタンが黒く変色する可能性があるので、こうした衣類には使えない。

「しょうのう」は穏やかな効き目が特徴で、大事な和服や毛皮、絹製品などにおすすめ。効き目は6ヵ月程度持続する。最も揮発しやすく、即効性があるのは「パラジクロロベンゼン」。害虫がつきやすい動物性繊維を使った衣類に適しているが、効果は3~6ヵ月でなくなるので注意しよう。最も効果が持続し、12ヵ月間有効なのが「ナフタリン」。着る機会の少ないフォーマルウェアに最適だが、合成皮革製品には悪影響を与える恐れがある。こうした特徴を理解したうえで、どの防虫剤を使うかチョイスしてほしい。

 このように、便利さや効果を求めて選択したつもりが、損をしていたりよくない結果になってしまうこともある。せっかくの楽しい休暇で“がっかり”しないためにも、「正しい選択」をできるよう心がけてみてはいかがだろうか。