店舗や部門の採算も、まずは貢献利益で判定する

 複数店舗や複数の営業拠点を展開するビジネスモデルの場合、その店舗の業績が良くないと判断した場合に撤退を余儀なくされるわけですが、その判断基準に利用するのも、この貢献利益です。

 要するに、店舗単体、もしくは部門単体で任せられている売上や経費の責任範囲において、貢献利益がプラスであるということは、少なからず会社の利益には寄与していることになります。

 これを無視して、撤退を選択してしまった場合、これまで撤退前に負担していた共通経費(管理不能費)を、他の店舗で負担してもらう必要が出てきてしまいます。

 このように、貢献利益の考え方を把握しておくことで、いろんなビジネスシーンでの応用も可能です。そして、この考え方を持って仕事に取り組めるビジネスパーソンこそが、貢献社員と呼ばれる存在になります。

新規契約件数に踊らされてはいけない

 次に、新規契約件数についてお伝えします。

 先ほどの、売上と同様、多くの会社では新規契約の顧客獲得に向けて日夜奔走しています。

 しかし、新規契約を獲得するには多額のコストがかかります。広告宣伝費はもちろんのこと、見込み客への商談・プレゼンのために相手先を訪問して営業活動を行うなど、実際に受注を実現するまでに、いろんなコストが先行して発生します。

 このため、会社経営の立場で考えますと、これらの新規顧客獲得コストをかけたうえで、いかに会社に効率的に利益を残すのか?という点を意識して経営しなければなりません。

 一方、既存顧客についても、同様に契約(来店)を継続してもらうにはコストがかかります。しかし、新規契約の獲得コストと異なり、既に自社商品を購入してもらっているので、購入後のアフターフォローがコストの大半となる点が特徴です。

 このため、新規契約獲得コストと比較すると安価で実現できます。

 また、既存顧客の場合、継続購入率が高ければ高いほど、新規顧客獲得コストを余分にかける必要もなくなるので、会社としても安定的に利益を創出できるわけです。