「モヤモヤする」ほとんどの悩みは
「言語化」で解決できる

編集者の箕輪厚介さん箕輪厚介
幻冬舎 編集者
2010年双葉社に入社、2014年から編集部に異動し『たった一人の熱狂』(見城徹著)などを手がける。2015年7月に株式会社幻冬舎に入社。前田裕二氏の『メモの魔力』など編集者として多数の書籍を編集するほか、オンラインサロン運営、堀江貴文大学校で特任教授、株式会社エクソダス取締役などさまざまな活動を行う。著書に『死ぬこと以外かすり傷』(マガジンンハウス)がある。

熊谷 「言語化の力」ってすごいですよね。多くの人が「モヤモヤする」という言葉よく使うけど、本当は「『モヤモヤ』って何だろう?」と、深めていかなきゃいけないんですよ。

箕輪 「エモい」とかもそうですよね。

前田 「ヤバい」とか。

熊谷 結局、「モヤモヤしている」という言葉のまま、それ以上言語化されていないことは、誰にも解決することも追いかけることもできないのです。

箕輪 「モヤモヤ」って、突き詰めていけば1万種類くらいありますよ!

熊谷 そう。だから全部書き出してみて、「モヤモヤ」の実態を分解してほしいんです。
その言語化をするプロセスこそ、あらゆる人のコンプレックスや「ネガティブ・エネルギー」をポジティブに転換する力がある。もちろん人によって大小違うだろうけど、日本中の人が「ネガティブ・エネルギー」を「ポジティブ・エネルギー」に展開したら、とんでもなくワクワクするような世界が生まれると思うんです。

箕輪 雑誌でもウェブでもよく人生相談の記事があるけど、たぶんほとんどの悩みは単に解像度が低いだけ。回答者が「それで?」って問いかけ続けるだけで解決するはずなんですよ。「それで?」「で?」と言いつづけると、本人は「どうしてだろう?」と深く考えさせられる。自己分析もそういう仕組みなんですよね。どんどん深掘りしていくことで、少しずつ解像度が高くなっていく。

前田 メモは「強制言語化ツール」ですからね。

熊谷 最近「コーチング」に関心が集まっているのも、そういうことなんです。「なぜ?」と目の前の人からWhyを問いつづけられると、一人のときとは違う思考回路が働く。自分では気づかないような「空白」を問われるわけですから。
我究館生とのやり取りも、まずはワークシートを埋めて、事実を思い出すことと考えを深めることまでは自分一人でやってもらって、あとはひたすら対面で「なぜ?」と徹底的に問いかけるのです。

箕輪 前田さんみたいに一人だけでそこまで徹底的にできる人は、なかなかいないよね。

前田 「全員なぎ倒してやる」って思ってたから(笑)。