自分の意見を上手に言う人は見ていて気持がよく、美しく感じる。はっきりと簡潔に言う姿。自信を持って、きちんと伝えている姿。言葉の最後で口を結び、キリッとする。そういう瞬間は「美人のもと」が増えているんだと思える。
それはビジネスの現場だけの話ではなく、親しい人との何気ない会話にも表れる。話を聞いていて、なんとなく心地よく感じるのだ。
それは決して押しつけではなく、意見をはっきり言っている気持よさがある。
「私は……と思う」とシンプルにいう習慣を持っている。簡単なようでなかなかできないようだ。しかし、できないことを放置すると、それは悪化する。
語尾がはっきりしなくなる。聞き取れないくらい小さくなる。結局どうなのかが聞き取れない。相手の反応ばかり気にして、どんどん自信がなくなっていく。しかも余計なものがついてくる。「……思ったりして。みたいな……」という小声の語尾。結論がわからないのだ。
本題に入る前が長い。「個人的には」「基本的には」「ウチ的には」「思いつきなんですが」「つまらない話なんですが」「変な話」……ほとんどは聞き手にはどうでもいい前置きである。
話の間に「なんか」「ちょっと」という言葉が頻繁に入る。もちろん話の流れでそういう言葉は入りやすいが、異常なほど入る人が増えている。何が「ちょっと」なんだろうということがかえって気になってしまい、本題がわからなくなる。
急に「自信を持て」と言っても簡単には育たない。ただ、臆病になりすぎないという意識を持つことは誰にでもできる。それは話し方に表れやすいのだ。
時々でいいので、自分の発言の傾向を時々チェックしてみるといい。余計な言葉で自分を防御しようとしていたら、意識して簡潔に話すようにする。ひとつの基準が「……的」が多いかである。テキテキ言ってないだろうか。それをチェックポイントにしてみるだけで、ずいぶん発言が変わってくる。そして、それはキリッとした「美人のもと」増加につながる。