担当者に話を聞きました!コラボの狙いは?
今回のコラボによって、マンモスについてだけでなく、絶滅とは? 生命とは? など幅広く考えさせられる作りになっている印象。そこで今回のコラボを企画したフジテレビの田中晋太郎さん(以下、田中)と、それを快諾した『わけあって絶滅しました。』の担当編集者である金井弓子さん(以下、金井)に話を聞きました。
――『わけあって絶滅しました。』とのコラボを企画した理由は?
田中 「マンモス展」のテーマが“古生物が描く生命科学の未来”という、やや難しいものであることから、古生物の生き様が非常に分かりやすく紹介されている『わけあって絶滅しました。』のテイストを取り入れたいと考えました。難しいテーマを解きほぐすためには、これ以上のコラボは考えられないと、企画をさせていただきました!
――この提案を受けたときの気持ちは?
金井 「マンモスが日本にやってくる」という滅多にない展示企画とご一緒できるなんて! と大興奮しました。書籍というのは、全国のたくさんの方に楽しいコンテンツをお届けできる一方、展示のような「体験」を提供することはできません。ですから今回のコラボによって、書籍にはない「体験」の要素を一緒に考えられたら面白いのではないか。そう思ってコラボをお引き受けしました。
――今回のコラボを振り返っていかがでしょうか?
田中 ともすれば難しくなってしまいがちなテーマを、ここまで徹底的に分かりやすく、面白い目線に落とし込んでいる『わけあって絶滅しました。』は本当にすごいと改めて思いましたね。「マンモス展」も、生命科学という難解なテーマを漫画風にして見せたりと、面白く分かりやすく展示することに非常に苦労しました。それだけに『わけあって絶滅しました。』が、そこを極めた作品であるということを、ますます実感しています。
――『わけあって絶滅しました。』ヒットの理由をどのように考えていますか?
金井 絶滅生物って面白いんです。すごい能力をもっていたり、変な見た目だったり。それと同時に、今「絶滅した」ことがわかる生き物というのは、化石などが残っているからなんですが、化石として残っているのはそれなりに繁栄したからでもあります。それなのになぜ彼らは滅んでしまったのか。その理由を知ることは、生き物好きでなくとも興味深いと思うのです。この本はそれを分かりやすく面白く見せたことで、多くの方が手にとってくださったのではないかと思っています。そして今回「マンモス展」とコラボして、「マンモス展」の製作陣の方も同じ工夫をされていると感じました。
――7月下旬に第二弾が出るそうですね!
金井 はい。「前作を買ってくれた方が驚くほど面白く」「今作から読み始める方も最高に楽しめる」を目標に、めちゃくちゃこだわって作っています。本作では、人間がなぜほかの生き物を滅ぼしてしまうのか……といった少し難しい問題にも踏み込んでいます。あとは、巻末に綴じ込みで巨大迷路のポスターをつけます! 地球で生き残るのってすごく難しいので、その難しさを実感できるような超難しい迷路になっています。
――最後に「マンモス展」の見どころや、こんな人にこんな風に楽しんでほしい等あれば教えてください!
田中 「マンモス」という誰もが知っている存在を、最もリアルに感じることができる冷凍標本は、お子さまにとって純粋に楽しめるものです。一方で、太古の時代を生きた「マンモス」が現代において永久凍土から私たちの前に姿を現し、その冷凍標本が生命科学の未来を紡ぐという時空を超えたストーリーは、まるで1本の映画を観るような、大人向きのものに仕上がっています。是非、幅広い年代の皆様に楽しんでいただければと思っています。『わけあって絶滅しました。』とのコラボも大変面白いものになっていますので、大きな見どころです!
グッズもコラボしています!
「マンモス展」を観終えると、グッズ売り場が設けられています。オシャレなマンモスTシャツや文具、お菓子、マンモスの牙、歯、古生物の化石など、マンモス好き、古生物好きにはたまらないグッズがところ狭しと並んでいます。その中には、『わけあって絶滅しました。』動物たちのキーホルダーも。また、絶滅動物の缶バッジが10種類入ったガチャガチャもあるので、懐に余裕がある人は、全種類集めるまでトライしてはいかがでしょう?(笑)
このグッズ売り場をもって「マンモス展」は終了。マンモスのことが深く学べるだけでなく、最新の技術によって発掘された標本のリアルさに驚愕したり、マンモスが本当に復活するかもしれないという生命科学の進歩に衝撃を受けたり、『わけあって絶滅しました。』とのコラボパネルにクスッと笑ったり、終始楽しませてくれる企画展でした!