(4)腸炎ビブリオ

 好塩菌といわれる塩分濃度が高いところを好む細菌で、海水温が上がる5~9月に急増します。熱、低温(4度以下)に弱いのが特徴です。発症すると、激しい腹痛や下痢といった症状があらわれます。

 すしや刺し身など生の魚介類を調理した人や、調理器具を介して二次汚染された食品から感染することが多いです。塩分を好むので、魚介類を流水(水道水)でしっかり洗うことが予防につながります。また、魚介類の調理に使った器具はしっかり洗浄消毒する、冷凍食材は冷蔵庫で解凍する(室温で放置しない)ことも心がけてください。

(5)ブドウ球菌

 自然界に広く存在し、人の皮膚などにも生息している細菌。ブドウ球菌が原因となって作られる毒素(エンテロトキシン)は熱や乾燥にも強く、死滅させることが困難です。食後3時間前後の潜伏期間を経て、急激なおう吐、吐き気、下痢といった症状があらわれます。

 調理する人の手や指に傷があることが原因で食品が汚染され、それを食して感染するケースが多いです。手洗いの徹底、傷のある手指で食材に触れないように注意しましょう。

(6)サルモネラ菌

 主に動物の腸内に生息する細菌で、少量の菌でも発症し、潜伏期間が長くなる場合もあります。腹痛、下痢、おう吐、発熱といった症状が見られます。

 卵や食肉(特に鶏肉)などが原因となることが多く、特に卵の扱いには注意が必要です。食肉や卵は低温で保存し、加熱を十分に行うこと、そして卵の生食は、消費期限以内にすることを徹底しましょう。

家庭でも実践すべき
食中毒予防の3原則

 こうした食中毒を防ぐために、大量調理の現場では「つけない」「増やさない」「やっつける」という3つのルールを徹底して行っています。これらは、自宅でも重要なことなので、日頃できているか確認してみてください。

(1)つけない
・食品を扱う前に手洗いをする
・肉や魚はドリップが漏れないようにビニールで覆う
・生肉、生魚はチルド室、もしくは冷蔵庫の下段で保存する
・野菜は洗ってから使う
・火を通さないものと肉、魚に使うまな板・包丁は分ける

(2)増やさない
・消費期限を守る
・生ものを買った後は寄り道しない
・食材はすぐに冷蔵庫へ
・解凍は冷蔵庫で
・常備菜は早めに食べきる

(3)やっつける
・肉や魚はしっかり加熱(中心温度75度、1分以上が目安)
・まな板、包丁、ふきん、調理器具は殺菌消毒