「参画」という当事者意識が大事

 私の場合、新規事業という仕事のプロなので、新規事業を行っている会社なら、新たに創業した会社でも、さまざまな業界、企業規模であってもあまり関係がなく、多種多様なジャンルの会社に参画しています。

 この「参画」という「当事者としての感覚」を、私は、とても大事にしています

 もし、私がそのときにラクスルの名刺を持って仕事をしていればラクスルの守屋ですし、ケアプロの名刺のときはケアプロの守屋になりきります。守屋実事務所の守屋とは別の人格という意識で仕事をします。つまり、その会社の当事者になりきる、相手の人格になりきるのです。

 これは、JAXAや博報堂の場合でも同じで、たとえ非常勤という立場でも「御社」ではなく「うちの会社」という意識でやっています。

 「仕事のプロ」として、人それぞれスタイルはいろいろだと思いますが、少なくとも、「新規事業のプロ」である私にとっては、「可能な限りその会社の一員になる」ということが、仕事のスタート地点だと考えています。

 新規事業は、道なき道をみなで進む、という仕事なので、「部外者」になった時点で、「仕事のプロ」としてのアウトプットの質が、単なる外注業者になってしまうからです。外部の専門家ではなく、創業仲間でありたい、といつも思っています。

 気の持ちよう的な話ではあるものの、ここは、じつは大きな差分であり、似ているようでまったく違うと思っています。私自身、それが100%できているかどうかは分かりませんが、できるようにと努力をしています。