だからこそ、日常生活の中で、子どもに「電子マネー=お金」だと実感させることを意識してみましょう。たとえば、子どもに実際にお金のチャージをしてもらう。少し時間に余裕があるときに、駅の自動券売機やバスの乗車口で、実際にお金をチャージして、入金金額を目で見て確認してもらいます。「ほら、これだけの金額が入っているんだよ」「なくしたら大変だね、気をつけようね」と、現金と同じ価値があることを、それとなく伝えてください。

 ICカードや子ども用携帯電話の手続きも、大人がササッと済ませてしまうことが多いですが、たとえ子ども用であっても、支払いは親がしているのですから、そこを理解させたいところです。その大事なステップを省くと、子どもにはお金が「見えないまま」になってしまいます。

 また、ネットショッピングは、クリックひとつで何でも買えてとても便利ですが、これも電子マネー同様、数千円、あるいは数万円というお金が動いています。しかし、クリックひとつで済んでしまうため、お金の動きが実感しにくいでしょう。なるべく子どもとは実店舗での買い物を、と思ってもネットでしか買えない限定品やお得な商品もあります。

 しかし、ちょっとした工夫次第で、子どもにお金の動きを実感してもらうことはできます。たとえば、どうしても子どもがネットでの限定品を欲しがったとき、ある父親はなんと子どもに「お父さんに、○○円この場で払う」というルールにして、必ず現金を使わせるようにしたそうです。こういう親子のやりとりがあれば、キャッシュレス化の現代においても「見えないお金」を十分に実感できるはずです。

 子どもに対してきちんとお金のことを伝えていくには、まずは大人自身がお金に関して少しでも納得できないことがあったらうやむやにせず、とことんお金と向き合うことが大切です。自分なりに家計やお金の流れを見直して、どうしたらお金の不安が解決するかを考えてほしいと思います。