そこに追いつくべく、西ラ・リーガは国際戦略を最重視し、「LaLigaGlobalNetwork」を立ち上げ、世界100ヵ国以上から集まった候補者をもとに選考し、世界40ヵ国以上に駐在員を派遣している。各マーケットの市場調査、ローカライズしたプロモーション戦略を展開している。ちなみに日本にも駐在員が1人いたが、最近めでたくマドリードの本部に昇格した。

 独ブンデスリーガは2014年からシンガポールにアジア拠点を開設。アジアにおける放映権セールス強化を目的としていたが、近年ではプロモーション活動にも非常に積極的だ。つい先日も長谷部誠選手(フランクフルト)を日本に招聘し、リーグのプロモーション施策を行っていた。今では「BundesligaInternational」という海外戦略に特化した別会社を立ち上げ、中国や米国にも拠点を広げている。

 Jリーグも2012年からアジア戦略を本格化、東南アジアを中心にファン拡大・市場拡大に努めている。Jリーグは、アジアのローカルスターにJリーグで活躍してもらい、それにより各国でJリーグの関心・人気を高め、地域のサッカーのレベルアップにも貢献するというモデルの構築を推進している。

 近年、チャナティップ選手(札幌)をはじめ、多くのタイ出身選手がJリーグで活躍しており、タイでのJリーグへの関心・人気は急激に向上している。2013年に19%だった関心度は2018年末には47%まで伸びた。伊セリエA(45%)と同水準にあり、ブンデスリーガ(60%)を追いかけている(関心度はニールセンスポーツによる調査を参照)。

 プロスポーツの世界で放映権料ビジネスは巨大だが、大きなパラダイムシフトを迎えつつある。Jリーグも含め、アジアサッカーにはまだまだ大きなポテンシャルがあるはずである。

参考:英PL放映権料(各社報道などを元に筆者試算)
£=137円
2016‐2019 国内:5.14B 海外:3.1B 合計:8.24B
2019‐2022 国内:4.725B+Amazon(20試合) 海外:4.2B 合計:9B以上?

2016‐2019 国内:7041億円 海外:4247億円 合計:1兆1288億円
2019‐2022 国内:6473億円+Amazon(20試合) 海外:5754億円 合計:1兆2227億円以上?

(株式会社Jリーグメディアプロモーション 海外事業部 小山 恵)