「すぐやるチーム」をつくるたった1つの考え方Photo:PIXTA

部下のマネジメントは、中間管理職でも経営者でも、リーダーであれば誰もが思い悩む共通の課題。ドクターシーラボなどで社長を経験し、現在は経営コンサルタントとして企業の「成長請負人」と呼ばれる池本克之氏は、上司と部下のモラル感覚=価値観が一致していれば、部下が自分から動き出す「すぐやるチーム」をつくることができるという。池本氏の新著『「すぐやるチーム」をつくるたった1つの考え方』の中から、チームづくりのコツを紹介する。

部下がすぐに動かない
思う通りに動いてくれない

「能力が高いから、会社に大きく貢献してくれるはずだと期待して、大事なプロジェクトを任せたのに、思うように動いてくれない」

 そんな苛立ちを覚えている人は少なくないでしょう。ほかにも、

「ITに強く、情報収集力があるのに、不要なデータばかり揃えてくるのはなぜか。実務にまったく生かされていないじゃないか」

「とにかく賢くて、商品知識もしっかり頭に入っているはずなのに、どうしてメリットを強調して顧客に売り込むことができない?せっかくの知識も宝の持ち腐れだよ」

 ……など。このように、部下がすぐに動かない、思う通りに動いてくれないというのは、私のクライアント先が抱える共通の悩みです。たとえ高いスキルを持つ人でも、チームに入れたとたん、思ったような働きをしてくれなくなってしまうのです。