「目標運動強度」
はこう決める!

心拍計がなくても、手首の内側で脈拍を測れば心拍数は推定できます。
歩いた直後や信号待ちなどで足を止めたときに、「脈をとる」のです。

親指のつけ根から下ろした手首内側のライン上に、反対の手の人差し指から薬指までの3本を当てると脈がとりやすいです。

足を止めると心拍数はみるみる下がってしまいますから、「10秒間カウントして6倍する」もしくは「15秒間カウントして4倍する」として、1分間に換算するといいです。

運動強度を設定するときの基準になるのは、「安静時心拍数」「最大心拍数」というものです。どちらも自分の値を知っておくと便利です。

安静時心拍数は、文字通り、体を動かさず静かにしているときの心拍数です。
朝起きたときにベッドで体を起こして測るといいです。
心拍計で測っても、前述の方法で手首の脈をとっても、どちらでもOKです。
安静時の心拍数は安定していますから、ベッドで脈をとるときは1分間カウントしてもいいでしょう。

もう1つの最大心拍数は、限界レベルの運動をしたときの心拍数です。
限界レベルの運動をしながら安全に心拍数を測るのは難しいですから、
通常は「220-年齢=最大心拍数」という公式から簡易的に導きます。

心肺機能はとくに運動をしていないと年齢とともに下がってくるので、
最大心拍数も年齢とともに下がると概算するのです。
たとえば、40歳なら「220-40=毎分180拍」が最大心拍数となります。

安静時心拍数と最大心拍数から、ウォーキングなどの運動時にキープすべき「目標心拍数」を設定します。
「目標運動強度」は、「最大心拍数の何%で運動するか」で決めます。
全身持久力の向上やダイエット効果を狙ってウォーキングをするなら、
「最大心拍数の60〜80%」が目安です。

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たとえば、40歳で安静時心拍数が70、最大心拍数が180の人が、最大心拍数の60%でウォーキングをするならば、上の公式にあてはめて(180-70)×0.6+70=毎分136拍(目標心拍数)となります。

なぜ最大心拍数にいきなり目標運動強度をかけて180×0.6と計算しないかというと、
安静時心拍数が0ではないからです。