産後の母親の10~15%にうつ症状が現れると言われ、特に産後1ヵ月の発症が多いとされている。一方、ボンディング障害では、自分の子どもに対して愛情が沸かず、イライラしたり敵意を感じたり攻撃したくなるといった症状が現れ、子どもの成長や発達に悪影響を与えたり虐待につながる危険性も指摘されている。
笠松氏らは、本研究が観察研究であることから因果関係については断言できないとした上で、産後うつに特有の症状とされる「不安」因子が「怒りと拒絶」因子と特に強い関連を示したことを根拠とし、産後の「不安」のケアによって、子どもへのネガティブな感情を抑制できる可能性が高いと述べている。そして今後に向けて、「産後うつケアのための早期介入プログラムを提供するといった研究を積み重ね検証していく必要がある」と展望をまとめている。(HealthDay News 2019年9月30日)
Abstract/Full Text
http://dx.doi.org/10.1017/S0033291719002101
News Release
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