不思議なことを見つけ、
自分の頭で考えることでひらめきが生まれる
GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が国民から預かっている160兆円のお金についても、自分の頭で考えてみましょう。
「160兆円もあるのに」と感じるかもしれませんが、実はこれは大した金額ではないのです。
日本の人口はおよそ1億2600万人ですが、公的年金に加入していない20歳未満の子どもが2116万人ほどいるので、「年金保険料を払っている人と年金をもらっている人」はおよそ1億人いることになります。
160兆円をこの1億人で割ると、1人あたりの金額はたった160万円にしかなりません。
GPIFももうこれ以上は残高を減らせないぎりぎりしか持っていないのです。ですから、毎年10兆円ものお金を税金から投入しなければ年金制度はもたないわけです。
逆に、税金を投入してさえいれば何百年でも年金制度はもたせられるということもできます(年金だけだと老後2000万円ほど足りないということが国会で問題になりました。これは、個人でどれだけの収入があり、どれだけ使うかということによる問題です)。
こうしてデータをくっつけてみると、世の中の状態がよく見えてくるでしょう。
まず、世の中の動き──たとえば国の財政状況や社会保障のゆくえ──に関心を持つことが必要です。
そして、データの定義をきちんと学ぶこと。さらに、最新のデータを頭に入れること。そしてなんか変だなという「不思議なこと」を見つけたら、自分の頭で考えてみることが大切です。
これは少々トレーニングが必要ですが、慣れればつぎつぎとひらめきが生まれるようになるはずです。
【行動習慣Checkリスト】
・データに対して関心を持ち、「不思議なこと」を見つけたら自分の頭で考えてみる