ファンドラップの手数料は、2段階以上
ファンドラップに投資する前に、気をつけて欲しいことがあります。
それは、「ファンドラップの手数料は2段階以上」だということです。
某有名証券のファンドラップの手数料の説明には、次のような文章がありました。
「お客様にお支払いいただく費用は、契約資産の時価評価額に対して最大1.54%(年率・税込)となります」
これを読めば、「フムフム、預けた金額の1.54%なのか……」
普通はそう考えますね。
ところが、続けて読んでいくと、
「ファンドラップ・フィーの他に、ファンドラップ専用投資信託および同投資信託の投資対象たる他の投資信託に係る運用管理費用(信託報酬)の合計が純資産総額に対して概算で0.60%〜1.49%(年率・税込)かかります」
とあります。
つまり、投資信託そのものの運用管理費用である「信託報酬」が、ファンドラップ手数料のほかに必要、ということなのです。
実は、以前はこの信託報酬の水準については同じ項目に記載がありませんでした。
私が経済専門のテレビ番組で採り上げた時には、具体的な水準は記載されておらず、別ページを相当細かく探さないと、たどり付かないとても不親切な内容だったのです。
ファンドラップ内には、いくつか投資信託(ファンド)があるのですが、それぞれの運用管理費用が上乗せされる仕組みで、なかでも手数料が高いファンドを選ぶと最大で、1.54%+1.49%=3.03%にもなってしまうのです。
そうなると、このケースでは、投資したファンドラップが年間3%の運用収益をあげたとしても、全て運用コストに消えてしまい、投資家のリターンはマイナスになってしまいます。