職員の特性に合わせた
メッセージ発信が不可欠
このように考えると、18時30分パソコン強制終了というメッセージではなく、職員のモチベーションファクターに沿ったメッセージを送るべきだったと思えてならない。モチベーションファクターに沿ったメッセージとは、例えば、目標達成の人向けに「短時間での業務遂行にチャレンジしよう」、自律裁量の人には「生産性向上策の工夫をしよう」、地位権限の人に対しては「残業なしで責任を果たそう」といったものだ。
他者協調の人向けには「協力して短時間勤務を実現しよう」、安定保障の人には「業務処理ができないリスクを回避しよう」、公私調和の人に対しては「限られた時間内で業務のバランスをとろう」というメッセージになる。
人それぞれが持つ価値観が多様化している中、一律の、それも強制力を伴うメッセージは効果を果たさないどころか、効果の発揮を妨げてしまう。さまざまなメンバーを巻き込んでいくためには「一律で強制的」なルールは百害あって一利なし。大阪府の事例を他山の石にしたいものだ。