ポイント(2)
誤解されやすい「多義的なことば」

 多義的な言葉、つまり「多くの意味に解釈できてしまう言葉」は、会話ではニュアンスをつかむことで区別ができても、文章になると混乱を招くことがある。例えば、指示書に「緑のランプのついた電源ボタンを押す」と書かれていた場合、「ランプの色が緑」なのか、「電源ボタンの色が緑」なのか、相手は分からない。多義的な言葉は、相手に誤解を与える。文章では使用を避けよう。

ポイント(3)
意味をくみ取ってくれるだろうという「甘え」

 知識と同様に、感性や価値観も一人一人異なる。同じ言葉でも、その言葉の印象や解釈は、人によってさまざまだ。「自分はこういう意味で言ったつもりだが、相手はどう受け取るだろうか」と、自分と相手の頭の中の違いを、いつも念頭に置くことが大事だ。「はっきりと書かずとも、意味をくみ取ってくれるだろう」という甘えを捨て、自身の言葉に責任を持とう。

相手の立場になって、
想像力をフル回転させる

 これらに共通することは、相手への想像力だ。大切な人に送る「ラブレター」を思い浮かべるといいだろう。
 
 相手はどういう状況で、どのような心理か。どのようなことに興味や関心があり、どのくらい詳しいのだろうか。言葉選びは正しいか。安っぽい言葉になっていないだろうか。ほかにもっと良い表現はないだろうか。何度も読み返し、納得がいくまで書き直す。