プロが選ぶ謝罪会見ワースト1位
関西電力「金品受領問題」

 そして、不名誉な2019年の謝罪会見ワースト1位となったのは、「関西電力」。八木誠会長(当時)、岩根茂樹社長ら役員20人が福井県高浜町の元助役から約3億2000万円相当の金品を受け取っていた問題だ。この問題を巡って関西電力が9月27日に初めて開いた会見は、実に謎多きものだった。

 もらったものや方法、返却時期、社内処分の内容など、多くの質問で「回答を差し控える」というコメントに終始。「反省の態度がなく責任を明確にする姿勢がなかった。質問に向き合わない不誠実さは過去に例をみないほど」(前出・石川氏)

 これが大きな批判を浴び、10月2日の第2回の会見を開かざるを得なくなる。しかしこの会見も、事態を収束させるどころか、火に油を注ぐこととなった。まず、この日公表された同社の社内調査報告書は、元助役・森山栄治氏のパーソナリティーの特異性を節々で強調していた。「まるで関西電力が被害者かのような言い分」(前出・宇於崎氏)ともとれる内容で、実際にその点を疑問視した報道も散見された。さらに、自身も金品を受け取っていた八木氏、岩根氏が辞任を否定。その1週間後に行われた3回目の会見で、八木氏が辞任を発表、岩根氏は第三者委員会の調査終了後に辞任する意向を示したが、時すでに遅し。「世間を甘く見ていたことが露呈した」(前出・宇於崎氏)。

 山見インテグレーター・山見博康氏は、「情報を小出しにしたため、何度も会見を開くはめになった」と、1回目の会見失敗が尾を引いたことを指摘する。そもそも、関西電力社内で本件の報告書が作成されたのは、昨年の9月。コンプライアンス意識の改革も会見の判断も、すべて後手に回ったと言わざるを得ない。

 13人中10人の専門家がワースト3の一つに選んだ、関西電力「金品受領問題」。事の重大性もさることながら、経営陣の会見対応が事態をさらに悪化させた、まさに「ワースト会見」だった。