ビジネスフレームワーク集07

現代は、あらゆるものが複雑化・大規模化しており、「論理的思考」だけでは解けない問題が押し寄せている。そこで求められるのが人間の創造力を活用した「創造的思考」だ。2020年1月13日(月)まで全10回でお届けする特集「新時代版ビジネスフレームワーク集」の第7回は、創造的思考を養うためのフレームワークを紹介する。

「週刊ダイヤモンド」2019年9月28日号の第1特集を基に再編集。肩書や数字など情報は雑誌掲載時のもの

ロジックでは解けない問題が
押し寄せている

 特集「新時代版ビジネスフレームワーク集」の第1~4回までで紹介した「論理的思考(ロジカルシンキング)」は、問題への「正しい答え」にたどり着く能力だ。あらゆるビジネスに通底する必須のスキルといえる。

 しかし、もはやそれだけでは足りない。なぜなら現代は、あらゆるものが複雑化・大規模化しており、ロジックでは解けない問題が、押し寄せているためだ。

 なにしろ情報量は膨大である。世界では毎日、2エクサバイト(20億ギガバイト)のデータが生成されている。そしてそのうちの95%が何も活用されずに捨てられているという。これでは、過去のパターンや集めたデータによって導かれた論理的な解決法は、一瞬で時代遅れとなってしまう。

 そもそも、論理はあくまで問題を解決するための手段であり、目的ではない。そのことを忘れて論理的思考が行き過ぎ、効率化や合理化が徹底されると、つまるところ、人工知能でまかなえてしまう領域にたどり着くだろう。

 そこで求められるのが「創造的思考(クリエイティブシンキング)」だ。「枠組みにとらわれない自由な発想」のことをいう。

クリエイティブシンキングは
漏れもダブりも大歓迎

 論理的思考は事実を重視するが、創造的思考は事実にとらわれない。漏れもダブりも気にしない。幸運にも、人間は「論理で割り切れないもの」に注目することができる。それが「創造力」である。人工知能では解決できない問題を、人が創造力をもって解決する。それが「創造的問題解決」なのだ。

 人間の知性は複雑であり、論理や分析に基づいた能力ばかりではない。人の数だけ考え方があり、感じ方があり、生き方がある。これまでのやり方が通用しないのであれば、もっと伸びやかに自由な発想をしてみるといいだろう。

 発散と収束。分析と統合。部分と全体。言葉と図形。具体と抽象。フレームワークとアンフレームワーク。論理と創造は時に対立し、時に補完し合う。

 特集第7回で紹介するフレームワークは、枠組みにとらわれない。むしろ、枠を変えたり取り外したりと、いわば「枠を壊す」ためのフレームワークなのだ。

 今回は、創造的思考を養うための「ブレインストーミング」「マインドマップ」「マンダラート」「リフレーミング」「親和図法」「ペルソナ」「カスタマージャーニーマップ」「デプスインタビュー」「エスノグラフィ」「ストーリーボード」「プロトタイピング」の合計11つのフレームワークを紹介する。

 

連鎖的にアイデアを次々と生む

ビジネスフレームワーク集07_ブレインストーミング
10’000 Hours/gettyimages

ブレインストーミング」は、連鎖的にお互いのアイデアをつなげ、たくさんのアイデアを誘発させて生み出していく手法だ。

 簡単な打ち合わせのことを「ブレスト」と誤解するビジネスパーソンがいるかもしれないが、実はブレインストーミングには4つのルールがある。