「論理的思考(ロジカルシンキング)」は、あらゆる思考法において根幹を成す。「創造的思考(クリエイティブシンキング)」を獲得するための土台としても必須だ。2020年1月13日(月)まで全10回でお届けする特集「新時代版ビジネスフレームワーク集」の第1回は、論理的思考を身に付けるためのフレームワークを紹介する。
今、求められているのは創造的思考だが
論理的思考がいらないわけではない
本特集の予告編【ロジカル偏重の日本企業に今こそ「論理×創造」の思考法が必要な理由】では、「創造的思考(クリエイティブシンキング)」が今、求められていると伝えた。
しかし、論理的思考(ロジカルシンキング)がいらないわけではない。論理的思考は、あらゆる思考法において根幹を成す。創造的思考を獲得するための土台としても必須なのだ。
創造と論理はよく、「発散」と「収束」にたとえられる。創造によって生まれた数々のアイデアは、創造だけでは現実化できない。周囲を説得するにも、製品化やサービス化といったことを具体的に行うにも、市場で売り込むにも、論理が必要だ。
論理を押さえているからこそ、発想を飛躍させられる。論理が収束してくれるからこそ、アイデアを発散することができる。論理と創造は表裏一体であり、人は論理の力を信じているからこそ、思う存分、創造してきたのだ。
フレームワークとは思考法を型に落とし込んだもの。特集第1回は、論理的思考の基本となる考え方である「MECE」と「帰納法と演繹法」を解説したあと、それらを土台にして問題の構造を明らかにする「ロジックツリー」と「ピラミッドストラクチャー」を伝授。続いて、情報の整理や可視化に役立つ「2軸図」「5W1H」「ライフサイクル」「バリューグラフ」と合計八つのフレームワークを紹介していく。
論理的思考のあらゆる基礎を成す
論理的思考のあらゆる基礎を成す考え方が「モレなくダブリなく」だ。