17年のオープン当初、店舗経営は悲惨な状況が続いた。開業当初は1日当たりの売上高を示す「日販」が30万円程度と、ファミマの既存店平均の50万円強には程遠く、最終利益が赤字の月もあった。初期は従業員も5、6人しか集まらず、当時大学生だった長男と共に、午後8時ごろから翌朝の午前9時ごろまで働き、日中は妻が店頭に立った。オーナーは自宅に帰る時間もなく、河原に乗用車を止めて仮眠を取ることもしばしばだった。

 開店直前、本部の店舗開発担当の社員は「責任を持って従業員を集める」と明言。近隣でビラを撒いて従業員を募集すると宣言していたが、実際には撒かれなかった。オープン初日こそ本部社員5、6人が応援に入り、店舗運営をサポートしてくれたものの、3日以内に全員が撤収してしまった。

「初心者でもできますよ」「懇切丁寧に指導します」――。オープンまでの開発担当社員たちの甘言は一体何だったのかと、オーナーの怒りは収まらない。

 加えて、密かに無断発注を繰り返していたSVは開店直後、オーナーに対して食品の1日当たりの廃棄金額を1万円以内に抑えることを求めていた。

 ファミマでは、オープンから4カ月目までは、本部が加盟店の廃棄費用の80%を負担する制度がある。開店直後は店の認知度が低いため、本部が支援して十分な品揃えをし、客の定着につなげるための仕組みだ。

 しかしこのSVは廃棄額を抑えることで、本部側の廃棄負担コストを抑えたかったとみられる。加えて、この店のオープンはある月の末日。このたった1日が、廃棄費用の80%が補助される1カ月としてカウントされ、実質3カ月しか補助が得られなかったとこのオーナーはため息をつく。