「宅急便で1億2000万円」は序章?超高額な寄付が日本で増えそうな理由
日本財団に1億2411万円を匿名で寄付した人物像を類推すると、日本の今の世相が見えてきた(写真はイメージです) Photo:PIXTA

日本財団に1億2411万円寄付のなぜ
他にお金の使い道はないのか?

 日本財団に送り主不明の宅配便が届き、その中には「災害復興支援特別基金として使ってください」と書かれた紙とともに、なんと1億2411万円の紙幣が入っていたというニュースが話題になりました。

 突然、寄付金が贈られた日本財団は、「旧・日本船舶振興会」と言い換えるほうが、読者の方々には「ああ、あそこか」とイメージがわきやすいのではないでしょうか。1980年前後に「戸締り用心、火の用心!」という歌詞のコマーシャルで一躍全国的に有名になった財団で、ハンセン病差別の撲滅やロヒンギャ差別の解消などについて、精力的な活動をしています。

 日本財団では、「今回の寄付金を1円も無駄にせず、災害支援に役立てます」と意思表明しています。この件はよい形で落着すると思われますが、一方でネット上では、どのような事情から今回の寄付が行われたのか、背景を推理する動きが盛んです。

 典型的な推理としては、「遺産を残す相手のいない高齢者がタンス預金をまとめて寄付したのではないか」というものがありますが、事実はそれと「当たらずも遠からず」ではないでしょうか。

 そして、1億円という金額の規模は別として、実はこうした話はこれから増えるのではないかと、私は思います。その理由は、今の日本では老後のために蓄えたお金をうまく使い切ることが、意外と難しいからです。

 クイズ好きな私が友人や仕事仲間に「頭の体操」としてよく出題する問題に、「今手元に1億円があります。これを使い切る一番よい方法を考えてください」というものがあります。この問題はちゃんと考え出すとかなり奥が深く、色々な案が出てきますが、「これが一番面白い」といった大正解がなかなか見つからない難問です。