かつて日本では「読み書きそろばん」が、誰もが備えておくべき能力として掲げられていた。では、現代のビジネスパーソンにとっての重要スキルとはなんだろうか。ワードやエクセルなどが使えること、メールなどビジネス文章がきちんと書けること……。まずは、このあたりが思い浮かぶはずだ。しかし、それだけでは足りない。決算書の読解能力は全ての働く人に必須なのだ。特集『会計&ファイナンス』では物語とランキングで、徹底的に分かりやすく決算書読解術とファイナンスの基礎を伝えていく。3月16日(月)~21日(土)の全8回の連載を予定している。(ダイヤモンド編集部 清水量介、竹田孝洋)
物語・第1話 3月16日(月)配信
決算書を理解せよ!新米の女性経済記者が命じられた初仕事【物語で分かる会計1】
新聞社の社会部から経済部に配属された猿田真弓。派手な取材が好きな真弓だが、決算書を理解せよと命じられる。一方で、ある日本人男性がロンドンで襲撃されていた。
ランキング#1 3月16日(月)配信
無形固定資産比率ランキング!2位は大型買収の武田薬品、1位は?
会計やファイナンスの知識を得たら、実際の企業の数字を見てみよう。買収を繰り返す企業はのれん代が増えるため、無形固定資産が膨らみがちだ。総資産に占める比率を算出し、高い順に並べた。
物語・第2話 3月17日(火)配信
粉飾決算の兆候を見抜け!疑惑の先行計上と循環取引【物語で分かる会計2】
ハンバーガーチェーンの財務を理解せず、褒め過ぎた記事を書いてしまった真弓。反省して多くの企業のBS(貸借対照表)を読み込むうちに、ある企業の異変に気付く。それは粉飾決算の兆候だった。
ランキング#2 3月17日(火)配信
資金繰り余裕度が分かる「CCC」ランキング!余裕がある60社、ない60社
PL(損益計算書)では同じ売上高と利益を上げる企業が複数あったとしても、資金繰りが苦しい企業とそうではない企業がある。それを見分けるのがキャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)だ。
物語・第3話 3月18日(水)配信
「のれん代」「キャッシュ重視」財務用語の謎を解け!【物語で分かる会計3】
グレーな財務のアドバイスをするザイテック社の存在に気付いた真弓たちだが、決定打を出せずにいた。事態はキャッシュ重視経営やのれん代といった財務中級用語と絡み、急激に進展していく。
物語・最終話 3月19日(木)配信
国際会計基準に潜む陰謀!全ては裏でつながっていた【物語で分かる会計・最終話】
取材を進めるうちに点と点がつながり、線になろうとしていた。ザイテック社の暗躍に、ロンドンでの襲撃……。そして、事件は国際会計基準の修正議論にまで関連。黒幕との決戦の日が近づいてきた。
ファイナンス#1 3月20日(金)配信
ファイナンスの超基本解説、「現在価値・資本コスト」だけは覚えよう
決算書の読解術はビジネスパーソンに必須だ。しかし、さらに出世をしたいのなら、式の丸暗記まではしなくてもいいが、ファイナンスの概念はざっくり理解しておくべきなのだ。
ファイナンス#2 3月21日(土)配信
ファイナンス3つの代表的手法を早分かり!NPV法、IRR、回収期間法
動物的な勘ともいえる独特なセンスで買収を成功させる経営者もいる。しかし、ファイナンスのスキルを使えば勘やセンスに頼らなくても、買収や事業継続が適切なのか判断できるのだ。
【参考図書】
『〈増補改訂〉財務3表一体理解法』
(國貞克則・朝日新書)
『「ROEって何?」という人のための経営指標の教科書』
(小宮一慶・PHPビジネス新書)
『会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ──500年の物語』
(田中靖浩・日本経済新聞出版社)
『一生モノのファイナンス入門 あなたの市場価値を高める必修知識』
(朝倉智也・ダイヤモンド社)
『ざっくり分かるファイナンス 経営センスを磨くための財務』
(石野雄一・光文社新書)
『まんがで身につくファイナンス』
(石野雄一・ダイヤモンド社)
『出世したけりゃ 会計・財務は一緒に学べ!』
(西山 茂・光文社新書)
『ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と、再生の戦略論』
(朝倉祐介・ダイヤモンド社)
『武器としての会計ファイナンス 「カネの流れ」をどう最適化して戦略を成功させるか?』
(矢部謙介・日本実業出版社)
『コーポレートファイナンス 戦略と実践』
(田中慎一、保田隆明・ダイヤモンド社)
『コーポレート・ファイナンス 実務の教科書』
(松田千恵子・日本実業出版社)
『図解入門ビジネス 最新コーポレートファイナンスの基本と仕組みがよ~くわかる本』
(松田千恵子・秀和システム)
『図解でわかる 企業価値評価のすべて』
(KPMGFAS・日本実業出版社)
Key Visual by Kaoru Kurata