会計&ファイナンス_ファイナンス#2
Illustration by Hitoha Sumi,Yuuki Nara

特集『会計&ファイナンス』の最終回となるファイナンス#2では、いよいよ投資判断の具体的ツールを紹介していきたい。日本では回収期間法がよく利用されているが、そこには欠陥がある。ファイナンスの時間価値を反映した「NPV(正味現在価値)法」と「IRR(内部収益率)」を理解しよう。

「週刊ダイヤモンド」2020年2月29日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

投資に使用される
三つの代表的手法

 本特集のファイナンス#1『ファイナンスの超基本解説、「現在価値・資本コスト」だけは覚えよう』で紹介したのは、ファイナンスの基本概念と調達コストだ。重要なのはそれを基に実際の事業に生かすこと。ここからは具体的な投資判断のツールを学んでいこう。

 物語・第3話『「のれん代」「キャッシュ重視」財務用語の謎を解け!【物語で分かる会計3】』でお伝えしたように、損益計算書(PL)の利益というのは実際のカネの流れを表していない。そもそも決算書は過去のある時点の状況を示しているにすぎない。投資判断には心もとない。

 その事業をやるべきか、撤退すべきか。他の事業に比べてどれくらいもうかっているのか。そのような判断、比較のためのモノサシとしてファイナンスは非常に有効なのだ。具体的なファイナンスのツールの代表例として「NPV(正味現在価値)法」「IRR(内部収益率)」がある。