累計27万部を突破! 『社内プレゼンの資料作成術』『プレゼン資料のデザイン図鑑』などプレゼンの定番シリーズ最新刊『パワーポイント最速仕事術』から、効果的なスライドを最速でつくる「パワポ操作法」を紹介します。著者は、ソフトバンク在籍時に、孫正義氏から何度も「一発OK」を勝ち取ったほか、孫氏のプレゼン資料作成も担当しましたが、超多忙だったため、そのような優れたプレゼン資料を「最速」でつくる必要性に迫られていました。その結果生み出された、超実践的な「パワポ仕事術」は、きっと多くのビジネスパーソンの参考になるに違いありません。
テキストボックスはできるだけ「コピペ」する
プレゼン資料でよく使われるのが、下図のような「箇条書きスライド」です。
これは、ある商品の「3つの特徴」を箇条書きで列挙しているものですが、「3」という数字と、「簡単」「軽さ」「安全」という3つのキーワードが青で強調されているので、非常に理解しやすいスライドになっています。
では、このスライドを効率的に作成する手順を説明します。
「箇条書きスライド」を効率的につくるポイントは、テキストボックスをコピペして使い回すことです。3つの箇条書きをつくる場合に、3つのテキストボックスを一からつくるのではなく、次の手順のように、1つのテキストボックスをコピペしたほうが効率的です。
【手順1】
まず、テキストボックスに「操作が簡単」というテキストを入力して、フォントを「HGP創英角ゴシックUB」に変更します。
【手順2】
テキストボックスを選択したうえで、[Ctrl+C]でコピー。[Ctrl+V]で2つのテキストボックスを複製します。
【手順3】
適当でOKですので、3つのテキストボックスを並べます。
【手順4】
テキストボックスを書き換えるとともに、フォントカラーを変更。さらに、ドラッグして、3つのテキストボックスを選択します。
【手順5】
[ホーム>フォントサイズの拡大]で、すべてのテキストボックスのフォントを拡大します。
【手順6】
スマートガイドを参照しながら、テキストボックスを綺麗に並べます。「配置」を使ってもOKです。
このように、スライドを最速でつくるためには、とにかく、できるだけ「コピペ」を多用することです。これは、あらゆるスライドに共通するポイントなので、ぜひ念頭においてパワーポイントに向き合ってください。
1973年福井県生まれ。東京学芸大学卒業後、光通信に就職。「飛び込み営業」の経験を積む。2000年にジェイフォンに転職して以降、ボーダフォン、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)と17年にわたり移動体通信事業に従事。営業プレゼンはもちろん、代理店向け営業方針説明会、経営戦略部門において中長期計画の策定、渉外部門にて意見書の作成など幅広く担当する。
2010年にソフトバンクグループの後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され、事業プレゼンで第1位を獲得。孫正義社長に直接プレゼンして数多くの事業提案を承認されたほか、孫社長が行うプレゼン資料の作成も多数担当した。ソフトバンク子会社の社外取締役や、ソフトバンク社内認定講師(プレゼンテーション)として活躍したのち、2013年12月にソフトバンクを退社。独立後、『社内プレゼンの資料作成術』『社外プレゼンの資料作成術』『プレゼン資料のデザイン図鑑』(ダイヤモンド社)を刊行して、ビジネス・プレゼンの定番書としてベストセラーとなる。
2016年株式会社固を設立。ソフトバンク、ヤフーをはじめとする通信各社、株式会社ベネッセコーポレーションなどの教育関係企業・団体のほか、鉄道事業者、総合商社、自動車メーカー、飲料メーカー、医療研究・開発・製造会社など、多方面にわたり年間200社を超える企業においてプレゼン研修・講演、資料作成、コンサルティングなどを行う。プレゼンテーション協会代表理事、サイバー大学客員講師なども務める。