また、テレワークが可能にする在宅時間の増加は、家事や育児に関わることの重要性に気付くきっかけにもなるだろう。

 さらに、どこにいても仕事に参加できることは、住み家の選択肢を拡大するし、旅行など行動の自由の拡大にもつながるだろう。

テレワークのデメリットとは?
経営陣や上司の能力が問われる面も

 他方、デメリットは何か。

 最大の問題は、労働が過小であるにせよ過大であるにせよ、社員の労務管理が不十分になる可能性だ。

「部下は、在宅勤務でサボっているのではないか」という管理下手な上司の疑念はテレワークの初歩的な問題だ(多くの場合、真の問題は上司の能力の側にこそある)。他方で、細かな生活の時間にまで管理が及んでプレッシャーが掛かり過ぎると、「わが社は、テレワークの方がよほどブラックだ」と感じて社員が疲弊するような、過剰な負荷が掛かりかねない。仕事の分担と進捗の管理にはそれなりの工夫が必要だ。

 また、会社の外で仕事をすることに伴う、情報やノウハウの外部流出リスクに加えて、テレワークのためのシステムのコストと手間などのマイナス要因もある。ただし、こうした問題も工夫によってかなり改善可能だ。

 もちろん、社員間、上司と部下の間などのコミュニケーションが、直接顔を合わせる場合よりも不足するという古典的な問題もある。

 ただし、テレワークでも各種のルール設定やツールの上手な使い方でコミュニケーションを能率的に行うことが相当程度可能だし、もちろん、時には直接顔を合わせる機会をつくることができるだろう。

 今どきの会社としては、テレワークの導入がコミュニケーションの不足につながるようでは経営陣や管理職が不出来だと考えていいのではないだろうか。