中学生男子の「なりたい職業ラインキング」最新版では、1位のYouTuberに次いで、プロゲーマーが2位に浮上した。夢見る若者が増えているものの、職業にするのはまだ厳しい業界。食って行くためには、どうしたらいいのだろうか? 
当事者の代表として、『世界一のプロゲーマーがやっている 努力2.0』の著者ときど氏と、『eスポーツマーケティング 若者市場をつかむ最強メディアを使いこなせ』でも紹介されたeスポーツ運営企業・CyberZ代表の山内隆裕氏に、プロゲーマーが活動を継続するために不可欠な、企業のサポートをテーマに語ってもらった(構成:小沢あや)。

「賞金」は食っていくためにあてにならない

CyberZ代表 山内隆裕(以下、山内) 「プロゲーマー」という職業はまだ誕生したばかりです。ときどさん、ゲーマとして「食える人」になるためには何が必要だと思いますか?

ときど プロゲーマーの主な収入源は
・企業から支払われる年間のスポンサー料
・大会の賞金
・インターネット配信などへの謝礼
・CMやイベントへの出演料
などです。

よく注目されるのが、大会の賞金ですよね。僕もよく「賞金金額はいくらくらいもらえるの?」とテレビ番組などで聞かれます。確かに大きい大会になると、1000万円を超えることもあります。

でも実は、大会の賞金は、収入としてまったくあてになりません。こういうと驚かれることが多いのですが……。理由は、不安定過ぎるからですね。
プロゲーマーは全世界に何千人もいて、その中でトップにならないと賞金が入らない。もちろん、みんなトップを目指すけれど、変化が激しい業界で常に上位に入れるかというと、現実は厳しいです。
僕は幸いここ数年は大会でいい成績を残せている方だと思いますが、それでも昨年の賞金額と今年の賞金額では2000万円もの差がありました。これをあてにしていては、かえってゲームに集中できません。

ではどうするか。本気でゲームに向き合い、競技生活を続けていくためには、安定的に収入を保証してくれるスポンサーの支えが不可欠なんです。

スポンサーから注目してもらうために必要なこと

ときど ゲームだけをやっていたら、ダメですね。プロを目指す真面目人ほど、「競技のみ」に集中てしまいがちだし、すごく気持ちは理解できるんですが……。

――職業、プロゲーマー」を目指している若者がいるとして、スポンサーから注目してもらうためには、どうしたらいいのでしょうか?

僕も、もともとは「ゲームで勝てさえすればいいだろう。それ以外に何かするのは邪道」という考えだったのですが、梅原大吾さんから「僕たちがプレイヤーとして表に出るんだから、変な見た目をしていたら、格闘ゲーム自体のイメージが悪くなるよ」と言われて考えが変わったんです。
今は体を鍛えたり、美容院に行くようになりました。ゲームはもともと不健康なイメージがあるけど、プロゲーマーの僕のガタイが良かったら、格闘ゲーム業界全体に、ヘルシーな印象を持ってもらえるんじゃないかな? と。

山内 すごいプロ意識ですね。スポンサー企業としても、健康的なイメージの人を起用したいですよね。目や脳を使うイメージがあるので、目薬やエナジードリンクなどはeスポーツと相性がいい。今では「ゲーム界隈」以外でプロゲーマーに注目している企業は多いですし、実際に弊広告出稿も増えていますよ。

他のスポーツでは、ソフトバンクがBリーグ、楽天がNBAに出資していますが、今後、eスポーツにもナショナルクライアントがつく可能性は高いと思います。