ホワイトニングを絶対に
してはいけない病気の人とは?

 ホワイトニングの種類を決めるにあたり、「安全性」が気になる人も多いだろう。素人の意見だが、歯科医師に施術してもらうオフィスホワイトニングと、患者自身が行うホームホワイトニングでは、やはり後者のほうが安全性は落ちそうな気がする。実際、安全面での差はあるのだろうか。

「ホームホワイトニングのエントリーの仕方によっては、危険な場合がありますね。歯科医師の診断を受けないまま始めてしまうと、口腔内のトラブルを招きかねません」

 ホームホワイトニング自体が危険なわけではない。小川さんが指摘するのは、「安全性を確保せずに始めてしまうこと」だ。

「自分の歯や体質が、ホワイトニングを受けても問題がないかを、歯科医師に診断してもらうことが大事です。ホワイトニングを絶対にしてはいけない人として、『無カタラーゼ症』という疾患の人が挙げられます。無カタラーゼ症の人は、ホワイトニングの薬剤に含まれる過酸化水素を分解できず、有害物質として体内に蓄積させてしまい、口腔内が壊死する恐れもあるのです」

 無カタラーゼ症は、医療機関を受診しなければ判断がつかない。ほかにも、エナメル質形成不全で歯に白いスポットがあったり、幼い頃にテトラサイクリン系の抗生剤を飲んでいて歯に特有の着色があったりする人は、要望通りの仕上がりにすることが難しいという。

「ほかにも、虫歯、歯周病、歯石が多量に付着しているといった歯のお悩みを抱える人も、ホワイトニングをする前に解決しておいたほうが、効果が出やすいです。時々、ホワイトニングの全行程を終えたあとに虫歯の治療をして、その部分だけホワイトニングをやり直す、という患者さんもいらっしゃいますよ」

 自分では分からない、歯の状態、薬剤と自分の相性などを明らかにすることで、治療でもできない点を理解し、歯のトラブルを抱えていればクリーニングをする。ホワイトニングの事前準備を徹底し、安心安全な状態で始めるためには、まず歯科医院にかかることが鉄則なのだ。

「終始ホームホワイトニングが良い、というご意向は問題ないのですが、必ず最初に歯科医院で指導を受け、使用するマウスピースや薬剤を、医師と相談してください。マウスピースは市販品もありますが、その人に合ったものをカスタムメイドしてもらわないと、薬剤が変な染み方をしたり、マウスピースから漏れた薬剤によって口腔内にやけどを負ったりというケースもあります」