さらに、会社側、SFA側からプッシュ型の情報配信が簡単にできるのも魅力だ。

「今日、あなたはS社を訪問することになっている。前回訪問したのは2週間前で、ここをクリックすれば、そのときの日報を見られる」とか、「F社の担当者は、今日が誕生日。ここをクリックすれば、誕生日おめでとうメールを送信できる」など、SFAシステムに設定をしておけば、こうしたアラームを自動配信することも簡単にできる。

 日報を細かく入力しておけばおくほど、情報配信の内容もきめ細かくなり、営業に役立つ。営業マンは、日報を記録することが、会社のためではなく「自分のため」であることに気付き、SFAを使うことへのモチベーションが高まるのだ。

クラウドサービス利用で
広がる営業支援機能

 スマートフォン/スマートデバイスを用いる「スマートSFA」は、営業マンの業務効率化、利便性アップに力を発揮する。正確で詳細な日報が入力されるようになるため、営業やクレーム対応のスピードが上がり、顧客満足度向上にも貢献する。

図2 SFAとスマートフォン/スマートデバイスを組み合わせることで生まれる効果

 さらに効果を高めるには、自社専用アプリケーションを開発するほか、クラウドサービスやスマートフォン用に市販されているアプリケーションを組み合わせて利用する方法がある。クラウドサービスや市販アプリケーションは、手頃な月額料金ですぐに使い始められ、社内でサーバ管理などをする必要がないというメリットがある。

 車で移動する営業であれば、スマートフォンの現在位置情報と登録してある顧客情報を地図上に表示し、経路検索するアプリケーションを開発しておくと便利だ。流通・小売業なら、棚割りや売り場ディスプレイを写真で簡単に報告する手順を、日報に組み込んでおきたい。日報入力用に持ち歩いているタブレット端末を使って、昼休みに簡単なテレビ会議を行い、午後からの動きを調整している会社もある。

 日報入力の効率アップから、さらに効率よい営業支援の応用へ。アイデア次第で、使い方を広げていけるのも、スマートSFAの大きな魅力である。