あなたの会社の従業員は
体温計を持っていますか?
突然ですが、皆さんの会社で働く従業員の方々、特に一人暮らしをしている若手の独身男性社員の自宅に、「体温計」はありますか? 若手男性社員の自宅には、体温計がないケースがほとんどではないかと思います。
実は、2009年に新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)が発生した時も、全く同じ状況でした。一人暮らしの若手男性社員は、ほとんど体温計を持っていなかったため、大急ぎで簡易な体温計を配った企業も少なくなかったようです。
先日、新型コロナウイルス(COVID-19)への感染が疑われる症状として、保健所に連絡する目安の一つに挙げられていた「37.5℃以上の発熱が4日間以上続く」という項目が削除されましたが、発熱は新型コロナウイルスの症状であることに違いはありません。
体がだるい、悪寒がする、熱っぽいと感じた時に体温を測ることは、感染を疑い、ほかに感染を広げないためにも非常に基本的で重要な行為です。それにもかかわらず、体温計を持っていなければ、体温が分からず、感染していてもそれを見落とす恐れがあります。そうして多少無理をしてでも会社に出勤すれば、通勤時には公共交通機関などで乗り合わせた乗客や会社では同僚などに、新型コロナウイルスを感染させてしまう可能性があるのです。
自宅でもオフィスでも体温が測れること、これは感染予防の「第一歩」です。
緊急事態宣言が解除になりましたが、またいつ感染拡大の第2波、第3波がやってくるかわかりません。では、そうしたなかで企業の危機管理担当者が、従業員の感染予防と感染リスクを低減する、さらに感染した場合でも重篤化させないためには、どんなことをすべきでしょうか。実施すべきポイントとして挙げられるのが、以下の4つです。
1.従業員個々の感染予防に関する知識と行動
2.企業・組織が行う従業員の感染疑いおよび感染時の行動ルールの徹底
3.従業員全員が行うオフィスの衛生状態の維持
4.高リスク者の洗い出しと対応