ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
シリコンバレーで考える 安藤茂彌

アンドロイド陣営を震撼させた「アップル全面勝訴」
日本メーカーはこれを勝機に変えられないか?

安藤茂彌 [トランス・パシフィック・ベンチャーズ社CEO、鹿児島大学特任教授]
【第60回】 2012年8月31日
著者・コラム紹介バックナンバー
previous page
4

 日本発のスマートフォンはグローバル市場ではまったく存在感がない。ソニー・エリクソンを除いて製品が海外に出ていないのではないかと思う。その上、シャープ、パナソニック、ソニーはテレビ事業の後始末、人員整理で忙殺されている。シャープ、パナソニックは少ないシェアながら、グローバル市場に参加していたことがあった。

 リストラが一段落したら、成長分野であるスマートフォンで巻き返したいと考えている経営者はいるのではないだろうか。だが彼らはアンドロイド陣営にいる。今回の判決を見て「タダほど高いものはない」とため息をついているのではないだろうか。だが、ここで意気消沈することはない。

 これを機会に画期的なデザインを持つ製品を開発して、世界をあっと言わせてやれないだろうか。例えば、扇子のように開くスマホはどうであろうか?真ん中から二つに割れて、その下から二層目のタッチパネルが顔を出す。よく使うアプリは一層目に入れ、セキュリティーが必要なアプリは二層目に入れる。操作面積は1.5倍に増えるだろう。操作が済んだら折りたたんでポケットにしまう。お琴の響きが伝わって来るような純日本調の粋なデザインにしよう。

 日本人の美意識でしか作れない画期的な製品を作ってグローバル市場で売ろうではないか。こんなデザインだったらアップルが追いかけてくることもない。これが成功したら、ガラパゴスなど一気に吹っ飛んで元気になるだろう。逆境を勝機に変えよう。そのキーワードは「COOL JAPAN」だ。


この記事に関連した読者調査の投票結果を見る
(投票期間は終了しています。)

previous page
4
IT&ビジネス
クチコミ・コメント

facebookもチェック

安藤茂彌
[トランス・パシフィック・ベンチャーズ社CEO、鹿児島大学特任教授]

1945年東京生まれ。東京大学法学部卒業後、三菱銀行入行。マサチューセッツ工科大学経営学大学院修士号取得。96年、横浜支店長を最後に同行を退職し渡米。シリコンバレーにてトランス・パシフィック・ベンチャーズ社を設立。米国ベンチャービジネスの最新情報を日本企業に提供するサービス「VentureAccess」を行っている。VentureAccessホームページ

シリコンバレーで考える 安藤茂彌

シリコンバレーで日本企業向けに米国ハイテクベンチャー情報を提供するビジネスを行なう日々の中で、「日本の変革」「アメリカ文化」など幅広いテーマについて考察する。

「シリコンバレーで考える 安藤茂彌」

⇒バックナンバー一覧