乱戦!証券サバイバル#11
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SBIと楽天の「2強」がネット証券のプラットフォーマーとして勢力を拡大する中、苦境に立たされるのが松井とマネックスだ。特集『乱戦!証券サバイバル』(全13回)の#11は、ロスジェネの新社長に相次いで世代交代を図り、生き残りを模索する両社の姿を追う。(ダイヤモンド編集部 重石岳史)

カリスマ経営者が率いた20年
ネット証券は時代の転換期に

 株式売買手数料ゼロのトリガーが引かれたとき、インターネット証券大手5社で最初に苦境に立たされるのはどこか。

 SBI証券と楽天証券は顧客基盤とグループ力で経営体力に勝る。auカブコム証券は既に三菱UFJフィナンシャル・グループとKDDIの巨大資本の傘下に入った。残る独立系ネット証券が、松井証券とマネックス証券だ。

 新型コロナウイルスの感染が拡大した4~6月期、マーケットの乱高下で株式取引が増えた追い風を、この2社も受けた。いずれも増収増益を果たし、口座数も順調に増えている。

 ただしSBI証券と楽天証券の「2強」と比較した場合、劣勢は明らかだ。

 個人の国内株式売買代金シェアで見ると、2強のシェアはさらに拡大し計7割弱。残る3割強を複数社で奪い合う状況だ。口座数の伸び率も2強が他を圧倒する。

 顧客の多さや認知度の高さは、資産形成層がネット証券を選ぶ際の判断基準になり、さらなる顧客の流入につながる。顧客基盤が拡大すれば、投資余力が生まれて新たなサービスを展開できる。それがまた、顧客の増加を生む。

 直近の業績は好調とはいえ決して見通しは明るくない、そんな松井証券とマネックス証券の2社には共通点がある。それは、業界を代表する「カリスマ経営者」が長らく会社を率い、そして最近、相次いで世代交代を図った点だ。