乱戦!証券サバイバル#13
Photo by Toshiaki Usami

創業者の松本大氏から昨年後継に指名されたマネックス証券社長の清明祐子氏。1977年生まれの業界最年少かつ初の女性社長だ。「アクティビズム」と「ベンチャースピリッツ」を武器に、業界に新風を送り込む。特集『乱戦!証券サバイバル』(全13回)の最終回は、清明社長のインタビューをお届けする。(聞き手/ダイヤモンド編集部 重石岳史)

社長1年目から波乱
「暗くなっても仕方がない」

――清明社長は投資銀行畑が長い。リテール証券会社の社長に就いて1年が過ぎ、何か新たな気付きは得られたか。

 社長になるまではB to Cのビジネスをやっていたわけでもなく、ちょっと想像ができなかった。いざ覚悟を決めてやってみて気付いたのは、マネックス証券には松本(大・会長)がつくり上げた基盤がある。これをチーム全員で世に出すスタイルがいいなと。

 これまでは「松本大のマネックス」というイメージが強かったと思うが、ネット証券でありながら社員一人一人の顔が見えるマネックスに変えたい。いろいろなサービスを出し、「あれ?マネックスって最近攻めているね」と、この1年くらいの変化を感じているお客さまも多いと思う。

 松本には「リーダーシップにもいろいろある」と言われている。それこそ昨秋には株式の手数料無料化の話もあり、就任1年目から波乱だったが、悩んで暗くなっても仕方がない(笑)。

――そういう意味では、松本会長が1999年に創業したマネックスも、20年がたって新たなフェーズに入っている。

 そう思う。インターネットで商品を買うこと自体が新しかった時代から、手のひらのスマートフォンの中に全ての情報があるという時代に変わった。消費者の行動パターンも変わったし、20年前のお客さまの年齢も上がっている。業界全体として次のステージへ向かう時期なのだと思う。

――いろいろなサービスを出しているとのことだが、マネックスが強みを持つサービスとは何か。

 一番は米国株。主要ネット証券で米国株サービスを取り扱っているのは、当社とSBI証券、楽天証券の3社。私が社長になってすぐの昨年7月、最低取引手数料を撤廃した。