ギフテッド=優等生ではない?
ギフテッド教育と聞くと、日本語でいう「英才児教育」や「エリート教育」を思い浮かべるかもしれません。
しかし、ギフテッド教育とエリート教育の2つは、根本的な視点が異なります。
ギフテッド教育の主たる目的は、ギフテッドな子どもたちのサポートにあります。
才能を持って生まれた。それならばその才能をどのように伸ばしていけるのか。
また、天才ならではの悩みや問題を抱えていることもしばしば。
なんらかの学習障害を伴う子どももいます。
一方、「エリート教育」は、生徒の特性やニーズより、能力を育成した「結果」に主眼が置かれるので、ベースが大きく異なるのです。
ギフテッド教育のポイントは2つ。
1つ目は、ギフテッドの子どもたちの才能を適切に伸ばしていくこと。
2つ目は、才能ゆえに直面する問題を適切に認識しサポートすること。
「ギフテッド」な子どもは、すべてのことができるオールラウンダーではありません。
クラスの「優等生」は、どの科目もすべて成績がよい生徒というイメージかもしれませんが、「ギフテッド」はむしろ逆。
ある一つのことに執着、熱中することで、通常期待される社交性の欠如や、得意分野以外のスキルを身につけることが遅れてしまう「学習障害」として現れることがあります。
こうした「ギフテッド」ゆえの問題に対するサポートも、ギフテッド教育の重要な基盤なのです。