なぜなら、視覚情報は聴覚情報や文字情報よりも圧倒的な情報を伝えてくれます。

 例えば、表情、身だしなみ、姿勢、周囲の状態など、観察しようと思って臨めば状況も情況も手に入ります。

 辛そうな表情なのか?イライラしているのか?諦めた様子なのか?モチベーションはどうなのか?…など、見落としがちなものだからこそ、意識して観察してください。

 そして、いつもと違う様子があれば、それに気づいて対応することもできるので、メンタルヘルスの観点からもミーティング導入時だけでも、カメラは「オン」をお勧めします。

 必ずしも、現場に出向いて観察することができなくても、オンラインコミュニケーション時に得られた情報から、現場で何が起きているのかを推測することはできます。

部下の状況と情況を
「聞く」ことを厭わない

 次のステップは「傾聴」です。

 観察から得られた情報をさらに深掘りするために、部下の状況と情況にしっかり耳を傾けましょう。

 先ほどのボウリングの例で考えると、オンラインコミュニケーションで報告を聞く場合には、「何ゲームやって何点取れたのか?」という結果のみにフォーカスしがちです。しかし、うまくいっていない原因が何なのか、何を変えればうまくいくのかを考えるためには、情報が少なすぎます。

 現場を観察することが難しいようであれば、特に「傾聴」が重要になります。

 例えば、ボウリング用の靴に履き替えたのか?ボールの重さは適切なのか?ボールの穴の大きさはあっているのか?ルールやフォームなどの知識は十分なのか?…など、周辺状況を確認します。そして、それを語っているときの本人の情況も観察しながら、傾聴していきます。

 部下の話を聞くことで、思いもよらない前提の違いや成果が出ないようなやり方をしていて愕然とすることもあります。隣にいればすぐに指導できることも、リモートでは見落としていたり、上司部下それぞれの思い込みに気づくこともあるでしょう。

 もしも、ボウリング用のシューズに履き替えていなければ、滑ってうまく投げられるわけはありませんよね。