株式投資の“出口戦略”

これはどちらが良くて、どちらが悪いという話ではありません。

ビジネスの賞味期限が短い会社は一気に株価が上がるので、短期である程度のリターンを得る投資に向いています。

一方、ビジネスの賞味期限が長い会社は一気に株価が上がらない分、一気に下がることもあまりないので、長期的な目線でリターンを得る投資に向いています。

投資対象とする会社のビジネスの賞味期限を把握することで、株価の賞味期限もおおよそ把握することができます。

ビジネスの賞味期限を知ることは、投資における“出口戦略”で、ものすごく大切です。

また、賞味期限が横軸であるのに対して、「どこまでビジネスが成長するのか」という縦軸も大切です。

ビジネスの上限値と比例して株価の上限値も決まるからです。

この横軸と縦軸の両方をざっくりでも構わないので把握することで、効率よく投資判断ができるようになります。

ビジネスの上限値の最大値は、その業界の市場規模になります。

たとえば、先ほどのスマホゲームを例にとると、日本語のゲームを日本人をターゲットとして展開した場合、ユーザー数の最大値は日本の全人口約1億2500万人となります。

実際にはゲームを遊ばない層もいるので、スマホゲームを遊ぶ人口数がユーザー数の最大値となりますが、あくまで大まかな試算として役立てます。

また、過去にヒットしたスマホゲームの売り上げや利益を調べることで、おおよその最大値を把握することができます。

たとえば、投資を検討している会社の提供するスマホゲームが、ものすごくヒットしそうで、過去にヒットした他社のゲームと同じくらいの規模になりそうだと思ったとしましょう。

その場合、過去にヒットしたゲームのピーク時の売り上げや利益を調べます。

その売り上げを投資しようとしているゲームの売上を比べてみれば、同じ程度ヒットしたときに、どのくらいまで伸びしろがあるかわかります。

同じような商品やサービスを展開している会社は、売上高と株価は一定の割合で比例します。

売上高の伸びしろがわかれば、株価の伸びしろもある程度推測することができるのです。